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住山という場所

本当に偶然の出会いでしかない。僕の生活は、だいたいそんな成り行きの中で出来ている。みんながコロナコロナ言うて騒ぎ始めて、僕自身も3月までの忙しさが嘘のように、多分に漏れずの静かな暮らしを送っていた。

そんな時に福井さんからfbメッセンジャーがポンと軽快に何気に送られてきたのだ。「マサオさん今日は山の中?私、午後から篠山の農家さんとこに農作業でおるんやけどこーへん。前に話ししたセルフビルドの茅葺小屋も近くにあるし見れるよ。」平日の真昼間にだ、言うてもええ年こいた個人事業主のおっさんだ、僕を誰だと思っているんだ。もちろん暇だ。いく。

これもコロナのおかげと言えばそうなるのか。何かが知らせたのか、神戸市内に1件配達を済ませ丹波篠山市まで車を走らせた。

福井さんと言う人は、農福連携とかオーガニックとか言う感じの人、と言うぐらいしか本当のとこ何をやっている人かはあまりよく知らなかったのだが、でも間違いなく「循環」な人で、僕らは循環仲間と呼び合っているのだが、そんな福井さんが神戸から丹波市の古民家に移住することになり、僕らが取り組んでいる活動の中でその古民家の内装のお手伝いをすると言うことになり色々な話をするようになった。

そんな中で、福井さんが元々理想とする住まいや暮らしがあって、それが丹波篠山市にある大地さんと言う方が暮らしている家だと言う話はちょいちょい聞いていた。そこには、DIYで作った茅葺の小屋があり、コンポストトイレがあったり、鶏を飼っていたり、自給自足生活でありながらとてもオシャレなんですよと言うのだ。

そんな大地さんは自給自足プラスアルファとして、コーヒー豆の焙煎の卸をしてるとのことで、そのコーヒー豆を農作業の帰りに取りに行くから一緒に観に行かない?と言うお誘いだったのだ。もちろん、手作りの茅葺小屋は気になるし、自給自足でオシャレ生活っていうのも気にはなるのだけれど、本当に特に何か目的があったわけではなく何気なく行ってしまったのだ。


その時の出会いがまさかこんなことになるとは想像もしていなかった4月9日、大地邸のプラムの花が綺麗に咲いていた。


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