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いなちん先生1

 いなちん先生こと、稲本昌之さんが私が勤めるテニススクールに来てくれました。そもそもは稲さんから電話があって、小説の第二弾のプロモーションをしたいとのことでした。私の方も昨年のコロナ問題も含めて、遠方は愚か、近場のスクールや試合を観にいったりすることもなくなっており、他のテニスコートなどとの交流が全くなかったので久しぶりに稲さんに会いたいのと、他者から自分のレッスンや仕事の批評なんかをされてみたいと思いました。 #久しぶりに楽しかった 😄

 静寂の海・創楽の音-テニススクール物語-ぺしゃん-稲本昌之

 稲さんとの出会いはもう10年以上も前になると思うのですが、共通の先輩テニスコーチがいて「はみ出し者同士だから」という理由で、その先輩と一緒にお酒を飲む機会からでした。まだテニスコーチがブログなんてやってる人が少ない頃に、お互いにブログをやっていたこともあり意気投合して、話はテニスからかなり脱線したような記憶がありますが、とても盛り上がりました。それ以降は私が江坂TCにお邪魔したり、WOODTENNISのイベントに稲さんが参加したりと、頻度は高くありませんが交流が続いていました。 #たしかスペインテニスじゃなくて 、スペインサッカーについて話したよね😅 #でもここ数年は会ってなかった 

 稲さんといえば、江坂TCでジュニアのヘッドコーチをされていたこともあり、自身のスペイン留学経験や、ジュニア海外遠征への帯同などテニスコーチとしてはジュニア指導のエキスパートみたいな人です。一方で私のほうは、テニスコーチになりたての頃は子供の扱いが下手くそで、数々のトラブルを起こして方々に迷惑をかけていました。20代で一つのテニススクールを任せられるヘッドコーチになったために、テニスコーチとしての業務だけでなく、運営面でも真剣に取り組んだのでジュニアのレッスンといえば、週1回からはじめる習い事レッスンみたいなことしかやったことがありませんでした。ただ、競技は違ど野球という競技スポーツに取り組む二人の男の子の父親にもなり、その二人の成長過程を観ているうちに、大会に出場するような選手を育てるクラスを5年ほど前に立ち上げました。10年ほど前にテニスクールの営業的戦略で成功を納めた低年齢からのキッズクラスを開講して、習い事で楽しんでくれた子供たちが、我が子と同じ世代であり、その成長と共に自然な流れでそうなっていったような感じです。

 そんなジュニアクラスに稲さんをゲスト講師としてお呼びしました。レッスン前には喫茶店で久しぶりに話をして、いろんな情報交換や意見交換をしました。その日のレッスンは外コートでのレギュラーレッスン(低学年メイン)と、インドアコートでの受け放題型のレッスン(高学年)の二つありました。 #喫茶店で話ししたZETT測定会などについてはまた後日#食事 、栄養の資料は週明けに送ります✌️

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 まずレギュラーレッスンでは、私が普段行っているレッスンをして、その様子を見ながら稲さんが子供たちに声をかけていくような形式で行いました。続いてのインドアコートのレッスンレッスンでは稲さんが、手出しとラケット出しのボール送球での基本練習を行ってくれました。

 そのドリルを行なっている中で、何度もドリルを止めて子供たちに指摘していたのが『準備の遅さ』と『フォロースルーのフィニッシュまで』ということでした。普段は私が直接指導をしている子供たちで、その子供たちが他のコーチから見て、どのように見えるのかは大変興味深かったです。稲さんはとにかく今日は『ショットの基本』ということを伝えるためでしたが、普段私に指導されている内容と違い、少し子供たちが戸惑っていたので普段どのようなコンセプトで指導しているのかを稲さんに私の方から説明しました。

 つまり、ここで私と稲さんとで『フォロースルー』に対しての考え方の違いがあったのです。私は普段からフォロースルーの時点で『リカバリー』『次への動き』『相手の入り方』というように『次』に対して『打った後の動き』を徹底的に指摘してきました。それは、ラリーでもゲームでもショット練習でも同じように伝えてきました。一方で稲さんは、ゲームではその考えに賛同で、確かにトップ選手が次の動きに対して早いことは否定しませんが、ショットの基本として、ショットの質を上げていくということに関しては分けて考えるということでした。そのため、子供たちは普段の動きが染み付いているために、すぐにオープンスタンスを使いますし、打った後の後ろ足は次の動きへのリカバリーとして前に出てきます。そのため、行きも帰りも横を向いたままのサイドステップのみのドリルに子供たちがとても苦労していました。

 私はすぐに、どちらが正しいとか、これは間違えているというような判断はできませんでしたし、その日の中だけでもたくさん反復させると、ショットの質が明らかによくなった子もいました。そもそも普段の私は、反復練習系のドリルは少ない方だと自覚しているのと、全体的にショットの質がいいとは思えなかったので、次の日のレッスンから、このドリル時間を増やして続けています。

その後の経過

 その後の経過といっても、まだ2週間足らずですが、今のところ気づいているところ、疑問点を書いておきます。

 このドリルを続けて、しっかりとした打点の前をとれるようになりボールの質が上がった子と、逆に力が入りづらくなり威力が半減してしまうような傾向の子の二つに分かれているような気がします。このドリルが数週間ではなく数年単位で結果の出るものであることは理解していますが、私の気になるところとしては腰の使い方です。前足をステップインしていく打ち方で、着目しているのが後ろの腰の使い方です。スィングの前にこの後ろの腰をブロックして、スィングを走らせるという動きをする子には効果的で、スィングの前に後ろの腰を出して、スィングを走らせるというよりは手首を入れる(パームアウト)子には、打点の前がわかりにくいようです。 #それぞれの筋肉量なんかも関係してるような

 とりあえず、この1週間は稲さんの言う通りに指導しました。このドリル自体は続けていこうと思っているのですが『打点の前』の定義や、後ろの腰の使い方については、子供によって個別の調整が必要ではないかと思っています。子供たちともボール拾いの間にいろいろと話し合っているところです。 #稲さんのときは真剣だったのに 、翌週にはやる気のない反復した中学男子には雷落としたけど😅

大切なこと

 同じテニスコーチでも、育ってきた環境、場所から、教わってきた人、経歴など全く違う人の見方や意見等ものは久しぶりに刺激的なものでした。何より、そういった考え方や意見の相違を、お互いに質問したり披露したりするところを子供たちの前でできたことが最大の収穫だと思っています。根本的に『わからないことはわからない』『知らないことは調べる、聞く』『困ったときは助けてもらう、助けてあげる』ということを、すでに40歳を超えたおっさんテニスコーチ同士がオンコートで一所懸命にやっていることが大切なんだと思っています。 #稲さんの小説第三弾が発売されたら 、またお誘いします😄

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