2023年4月の記事一覧
いとしと書いて藤の花
わたしの「熊野幻想紀行」のなかで
車窓はいつの間にか渓谷の見える風景となっている。川面は濃い緑色をしていていかにも深そうである。山肌には山桜がまだ残っている。所々に山藤の花が顔をのぞかせている。聞くところによると、平仮名の い をとう(十回)書いて、し を書くと、「いとしと書いて藤の花」になるそうな。つまり、十の「い」の真ん中に貫くように「し」の字を書くと藤になるという。確かに、藤の垂れ下がった
『薩摩ボタンとバックル』世界に唯一無二の小宇宙
『Satsuma Buttons and Buckles 薩摩ボタンとバックル Stories About Old Japan』という本を拝読しました。大型本で358ページにおよぶ大著であり、著者は西田明子氏とナンシー・バンク・アレン氏であります。
この本は、薩摩ボタンというとても小さな世界のなかに
日本の自然や風景、桜や梅、藤やモミジなどの木々や、菖蒲や百合、朝顔、菊、椿などの四季折々の草