むかし書いた韓国コラム #402
鳥インフルの影響で玉子の価格が上がっているのをはじめ全般的に食品価格が上がっている。即席めんも値上げし、ツナ缶も上がるそうだ。
20年前のソウルで貧乏留学生をやっていたころ、昼食は主に安い学食ですませていたが、学校が休みの週末は下宿の自室で即席めんを食べることが多かった。同じ下宿の留学生仲間とツナ缶1個を分け合って即席めんのお供にした。お金に余裕があれば玉子も入れた。貧乏留学生にとって即席めんにツナ缶と玉子まで加えるのはちょっとぜいたくした気分だった。全部合わせても1食1200ウォンくらいだったはずなのだが。現在はツナ缶のひとつやふたつ追加しても懐事情に影響はない。玉子の値上がりぶりは少々気がかりだが、決して手の届かない存在ではない。
昨今では日本人の貧乏留学生というのも見かけない気がするが、相次ぐ食品値上げは彼らの懐を直撃していないだろうか。若かりし日の自分を思い出しながらちょっと気になった。
【解説】
ツナ缶は酒のつまみにも良かった。プレーンのツナ缶もいいが、唐辛子で辛く味付けされたツナ缶も韓国らしくて好みだった。あの頃に戻りたくはないけどちょっと懐かしい。写真はツナ缶大手の東遠の製品。同社サイトより拝借。
(初出:The Daily Korea News 2017年1月13日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)