むかし書いた韓国コラム #456
このほど紅白歌合戦の出場歌手が発表された。韓流ブームを反映してかKARAと少女時代が初出場となった。東方神起は3度目の出場ですでに常連の貫禄も出てきた。一方、「元祖韓流」とでもいうべきチョー・ヨンピルやキム・ヨンジャはこのところ姿を見せていない。調べてみるとキム・ヨンジャは第52回(2001年)が最後、韓国人最多の7回の出場記録を持つケイ・ウンスクは94年が最後。4回出場のチョー・ヨンピルは90年が最後だ。
元祖韓流は演歌勢だった。当時10代の若者だった筆者は韓国について何も知らなかったし、演歌も「つまらない」と思っていた。だから紅白で演歌の時間はトイレタイムだったり別のことをしていて、アイドル歌手の時しか見ていなかった。
歳を重ねていまでは演歌の良さもわかってきた。むしろアイドル歌手に興味がなくなった。いまこそ元祖韓流の渋い演歌でも聴きたいところなのだが、彼らの姿を紅白で見るのはもう無理なのだろうか…。
【解説】
昨今のK-POP全盛時代に日本では昔ながらの韓国人演歌歌手の存在感は薄い。コロナ禍のせいもあるが、日本向けの活動をしている韓国人演歌歌手などもういないのではないか。むかしの日本では韓国人歌手といえば演歌歌手だったものだが。
(初出:The Daily Korea News 2011年12月5日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)