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むかし書いた韓国コラム #598

 「あなたはイヌ派ですか、ネコ派ですか」という質問は日本では割と普通に盛り上がれる話題だが、韓国に来て驚いたのはこの話題がほとんど成立しないことだった。縁起が悪いとか怖いとか、ネコは非常に嫌われている印象が強く、ネコ好きの人など見たこともなかった。

 最近は状況も変わってきたようだ。流通大手イーマートの調べによると、ペット用品の売上比率は2010年にイヌが97%に対しネコは3%にすぎなかったが、2011年には95%と5%、2012年には90%と10%とネコの割合が拡大し、今年は75%と25%になることが予想されている。ネコ用品の売上も今年は前年比2倍以上の増加が見込まれているという。

 ネコ市場が拡大しているのは、ペット市場が成熟期に入ったことや、1人暮らしの増加で散歩などの手間がいらないネコの人気が高まったためという。ネコにとっては住みにくい国だった韓国でネコへのイメージが改善されているのはネコ派の1人としてうれしい限りだ。

【解説】
 気がつけばソウルにも猫カフェがいくつも登場しいずれも盛況だ。何度か訪れたことがあるが、あれだけ嫌われていたネコがいまでは韓国人に受け入れられているというのは隔世の感があった。

(初出:The Daily Korea News 2013年6月25日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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