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むかし書いた韓国コラム #955

 交通カードを忘れてしまったので駅で切符を買った。5月に紙製の切符が廃止されており1回用のカードを買うが、初めての経験。券売機はタッチパネル式で、日本語表示に切り替えると、画面だけでなく音声でも日本語で案内してくれるので、観光客でも不便はなさそうだ。

 と思ったのだが、行き先の駅名を選択するのが不便だ。駅名は日本語表記せず、英文表記の駅名がABC順で並んでいるのでわかりにくい。果たしてどれだけの日本人が目的地を見つけられるだろうか。駅ナンバリングを導入しているのだからこういうところで活用すべきだろう。そもそも長距離を乗らない限り基本料金で行けるはず。試しに基本料金内で乗り越しして降りたが何の問題もなかった。駅を選択する意味がない。

 昔は窓口で何も言わずに1000ウォン札を差し出せば駅員が切符を出してくれたもの。機械化して逆に面倒になった気がする。

【解説】
 昔は窓口で無言で1000ウォン札を差し出すと、切符とお釣りをまるで忍者の手裏剣のようにシュッシュッと飛ばして渡してくれたもの。基本料金内であれば無言、基本料金区域外の場合は駅名を言う必要があるが、市内を観光する観光客であれば特に言葉を発することもなく切符を買えた。自動販売機もあったが、料金ボタンを先に押してからお金を投入するというもので日本人にはちょっとわかりにくいシステムだった。

(初出:The Daily Korea News 2009年10月16日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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