むかし書いた韓国コラム #230

 訪韓外国人のうち滞在中の支出が最も少ないのは日本人だそうだ。これを報じる韓国のメディアは見出しに「日本人はチャンドリ」などと書いている。「チャンドリ」とは「けち」「しみったれ」という意味だ。悪意の有無にかかわらず日本をおとしめるような表現は韓国メディアでしばしば見かけるもの。目くじらを立ててもしょうがないか。

 ところで日本人をけち呼ばわりするなら韓国人はさぞかし日本で派手な支出をしているのだろう。調べてみた。観光庁が3月末に発表した昨年の統計によると、訪日韓国人の1人当たり旅行中支出は6万4020円。これは平均値の約半分で、フィリピン人やインドネシア人を下回り18カ国で「最低」だった。訪韓日本人の平均支出は999ドル。円換算で12万円を超える。ウォン高円安で日本人にとっては不利な環境だが、それでも訪日韓国人の2倍も支出しているのにけち呼ばわりとは。それなら韓国メディア風に「韓国人は超しみったれ」って書いても怒られませんよね?

【解説】
 韓国メディアはだいたい日本に対しては無遠慮な書き方をするものだが、日本人をけちだと報じる韓国人の方が日本人以上のしみったれなのだから笑える。日本のメディアは品があるからわざわざ韓国をおとしめるような書き方はしないと思うけどね。

(初出:The Daily Korea News 2015年5月29日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?