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むかし書いた韓国コラム #513

 ソウル市が新たに制定したブランド「I.SEOUL.U」がネット上で他地域の地名を使ってパロディのネタにされている。「I Incheon You」は財政破綻の危機にある仁川市を揶揄し「お前を破産させる」という意味。「I am COEXed」は「私は道に迷った」、「I am Gangnamed」は「渋滞に巻き込まれて身動きが取れない」という意味だそうだ。「I.○○.U」ではなく「I am○○ed」と原形をとどめていないような気もするが、地名に意味を持たせる遊びとしてネット上でそこそこ盛り上がっている。

 そもそもパロディが出てきた背景には、元の標語が英文法的に意味を成しておらず不評なことがある。批判意見も多く東京五輪のエンブレムのように撤回されたりしないかと思ったが、当局はパロディの登場に「むしろ認知度が高まった」と気にしていないようすだ。

 ちなみにその「I.SEOUL.U」、最終確定の段階で「I・SEOUL・U」に修正された。

【解説】
 それまでは「Hi Seoul」というキャッチフレーズが使われていた。ソウル市に限らず各自治体でキャッチフレーズを制定しているが、個人的には安易に英語を用いたものはお気に召さない。外国人向けの広報に使うのならいいのだけどね。写真はソウル市のサイトより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2015年11月27日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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