むかし書いた韓国コラム #179

 最近の多機能携帯電話は音声認識機能が搭載されている。話しかけるだけで操作ができたり、外国語に通訳してくれるなど優秀だ。ITニュースメディアのZDnetによると、サムスン電子の「ギャラクシーS4」の音声認識は多少の訛りがあってもちゃんと認識するらしい。慶尚道、全羅道、忠清道、江原道などの方言を聞かせ英訳させたところ簡単な文章は間違いなく翻訳したという。ただし長い文章になると正確度は落ちるようだ。

 携帯電話の普及初期のころに聞いた笑い話。時の大統領は金泳三氏。あるメーカーが、宛先をしゃべるとそこに電話がつながるという音声認識機能を持つ携帯電話を開発した。この電話を金泳三大統領に進呈したのだが、まったく使い物にならず不興を買ったという。金泳三大統領は慶尚道なまりが強く、うまく認識できなったというオチだ。実話かどうかは定かでない。開発初期の製品では仕方なかろう。当時「ギャラクシーS4」があったらこんな笑い話は生まれなかったかも。

【解説】
 音声認識機能は日進月歩で、最近はかなり高精度に認識してくれる。過去には音声認識が正しく聞き取ってくれないときは機械のせいにできたが、最近は単に自分の韓国語の発音が悪いため聞き取ってくれない方が多いだろう。音声認識機能との会話がちゃんと成立するとホッとする。

(初出:The Daily Korea News 2013年5月27日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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