むかし書いた韓国コラム #645

  日本の人気グループ安全地帯が6月1日にソウル・オリンピック公園で公演する。このところ街中やバス停などでもポスターを見かける。デビュー30年を迎える彼らは韓国でも根強い人気がある。日本文化開放前の80年代から90年代にかけ、日本から持ち込まれたカセットテープを複製した海賊版のカセットテープが屋台で売られていたものだ。日本文化が正式に解禁されてからは韓国での公演も行っている。日本文化開放から10年以上が過ぎ、海賊版ではなく正規版のCDが販売されるようになり、いまでは日本人歌手の韓国公演も珍しくなくなった。

 北朝鮮の挑発的威嚇が続くこのごろ。ついには「ボタンさえ押せば発射できる状態だ。戦争は時間の問題だ」という発言まで飛び出した。なにをしでかすかわからない北朝鮮。心理戦という見方が強いが、だからといって安心していられる状況でもなさそうだ。安全地帯の歌もいいけれど、いま韓国に求められているのは戦争の危険のない本当の「安全地帯」かもしれない。

【解説】
 80年代から90年代にかけての韓国における安全地帯の人気は絶大で、その人気にあやかったのか同名のファッションブランドも登場するほどだった。K-POPが人気の昨今では、当時の韓国での安全地帯人気以上に日本で韓国人グループが人気で、当時の安全地帯並みに韓国で人気のある日本人歌手は見かけなくなってしまったのはさびしいところだ。

(初出:The Daily Korea News 2013年4月12日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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