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むかし書いた韓国コラム #913

 今年春に開業した大邱都市鉄道3号線は韓国初の本格的モノレールということもあり人気を呼んでいる。その3号線の車内放送がちょっと変わっている。一部で大邱の方言を使っているのだ。大邱の観光スポットの最寄駅となる達城公園駅と西門市場に接近する際に流れる。列車の車内放送は全国どこでもソウル言葉を基本とするいわゆる標準語が使われており地域性は感じられない。大邱のこうした試みはなかなか画期的だ。

 3号線の車内放送は韓国語と英語で流れるが、一部主要駅では日本語と中国語の案内もある。両駅も4カ国語で案内が流れるが、残念ながら英語、日本語、中国語は方言ではない。大邱市はアトランタ、広島、青島などと姉妹都市提携を結んでいる。せっかくなので大邱方言だけでなくこれらの地域の方言もあれば楽しいだろう。「次は西門市場駅じゃけぇ」――。大邱のモノレールに流れる広島弁の放送は想像してみるとなかなかシュールかもしれない。

【解説】
 ちなみに大邱3号線は日立製作所がシステムなどを受注している。写真はその日立製作所の公式サイトより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2015年10月20日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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