むかし書いた韓国コラム #676

 韓国の新聞でときどき日本人の姓名がひっくり返っているケースを見かける。日本では通常、名前の英文表記は名前が先で姓が後にくる。韓国も以前は日本と同じく名前を先にしていたが、最近では姓を先にするのが一般的だ。旅券でも日韓の表記法は違う。日韓の企業が合弁で調印という記事で、「○○社の朴社長と××社のタロウ社長は…」と書かれるとどうも落ち着かない。英文表記の名刺なりプレスリリースを見たのだろうか。前にあるのが姓という認識は間違いではないが、英文表記の際には入れ替わるという日本の習慣を知らない人には仕方がないのだろうとは思う。

 しかし菅直人首相のような著名人を「ナオト・カン首相」と書いたりはしない。著名ではない一般人が出てくる記事に頻繁に「タロウ・スズキ」や「ハナコ・ヤマダ」などの表記が出てくる。日本語を習ったり留学した経験のある人も多い韓国なのだから、ちょっと確認すればわかりそうなものなのだが…。

【解説】
 そういえばトランプ大統領就任直後に韓国の新聞で「ドナルド大統領」と表記しているケースが散見された。名前の表記が違うくらいで目くじらを立てたくはないが、韓国の記者はなぜちょっと確認すればわかるようなことをおろそかにするのだろうか。韓国メディアの記者は総じてレベルがあまり高くないように感じる。

(初出:The Daily Korea News 2011年6月3日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?