むかし書いた韓国コラム #474

 ハングルをカタカナにするのは少々骨の折れる作業だ。語頭の平音は濁音にすべきか、音韻変化を反映させるべきか。ちなみに本紙は鼻音化や流音化は反映せず、ハングル1文字に対応する読み方をつけている。このため実際の韓国語の発音とは異なることがある。どのような表記であれ、一定の規則の下で運用されているものであれば一概に間違いとは言えないが、こうした違和感を解決するのにいい方法はなかなかないようだ。

 先日、出入りしているSNSで「大学路」のフリガナをどうするべきかの議論があった。発音通りに「テハンノ」なのか、1文字ずつ対応して「テハクロ」なのか。語頭は「テ」なのか「デ」なのか…。

 結論の出ない議論だが、筆者はあえて「フリガナはつけず漢字表記だけ」と答えた。漢字だって韓国語を表記する便利な文字だ。漢字で表記できる固有名詞は漢字のみとし、読み方は読み手に任せるというのがいちばん面倒がないような気がするのだが、どうだろうか。

【解説】
 亀尾を「グミ」と書いたり、盆唐を「ブンダン」と書いたりするの嫌い。語頭の平音は清音で表記するんじゃないのか。群山の鎮浦海洋テーマ公園を「ジンポ」って表記するのも嫌い。日本語での意味はどうであれ、「鎮浦」を仮名表記するなら「チンポ」が正しい。変に気を回しすぎるのもどうかと思う。

(初出:The Daily Korea News 2012年2月21日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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