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むかし書いた韓国コラム #505

 日本のテレビ番組を見ると、再現ドラマが多用されている。過去に起きた事件・事故や、ゲスト出演者のエピソードをドラマ仕立てで再現し、海外の話の場合にはちゃんと外国人俳優が登場しリアリティがある。

 先日日本で大韓航空の「ナッツリターン事件」を取り上げた番組を見ていたところ、やはり再現ドラマが登場した。機内で激怒する趙顕娥氏などなかなかの再現ぶりだったのだが、趙顕娥氏の小学生時代の場面では目を疑った。韓国の小学校のはずなのに、児童はランドセルを背負っていたのだ。ランドセルを使うのは日本くらいのもの。韓国事情を知らない視聴者なら疑問に思わないだろうが、見る人が見ればわかる。せっかくの再現ドラマだが急にリアリティが失われてしまったように感じた。

 逆にリアリティを追求して登校時にリュックを背負っていたなら、事情を知らない日本の視聴者には違和感があったかもしれない。再現ドラマを作るのもなかなか大変そうだ。

【解説】
 番組内で使われる数分の再現ドラマにそこまでしっかり考証する必要はなくてもいいのだろうけど、もう少しだけリアルさを追求してほしいところだ。

(初出:The Daily Korea News 2016年9月27日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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