小さな宇宙《ミクロコスモス》と大きな宇宙《マクロコスモス》を観て、心身を整える。
上記は当時読んでいた仏典の、
私の一番好きな箇所です。
人の体を《天と地》と、
《天と地の間を循環する自然》に
なぞらえているその御文を拝読する度に
ロマンを感じてときめいていました。
仏教が宇宙観を説いているのなら、
宇宙をもっと身近に感じたいと学生時代、
JAXAのすばる望遠鏡が撮影した、
太陽系や銀河系の映像をまとめたDVDを
夜な夜な再生するくらい切実だったあの頃。
《私》と《宇宙》とをどこか
分け隔てて観ていたと思います。
その隔てをできるだけ小さくしたくて、
人の体を小宇宙として観る(診る)
アーユルヴェーダに惹かれ、
学生時代にセラピストの
養成学校で学びました。
アルバイトを終えて
学校の授業までの間、
カフェでコーヒーを飲みながら仏典を読み、
その日の授業を楽しみに待っていた
あの頃が懐かしいです。
お釈迦様に治療を施したとされる
お医者様が行っていたアーユルヴェーダ。
そのアーユルヴェーダとは
人の体を小宇宙とみて、
「地・水・火・空・風」の
五大元素で診ていく、
インド・スリランカ地域発祥の伝統医療です。
五大元素を基にして、
体質を三つのタイプにわけるのですが、
自然のどのエネルギーが多いのか知れると、
納得したり新たな一面に
気づけたりして面白いです。
(ネットで手軽に診断できます)
さらに体質をはじめどんな香りや
味覚が合いやすいか
出てきやすい感情などがわかるので、
自分自身のより体質に合った
ケアがしやすいです。
東洋医学・思想という枠でみると
五行説をはじめ
心身を整えるあらゆる療法がありますが、
そのほとんどの根柢に共通してあるのは、
「自然観に即したもの」です。
『なんで体を自然にそって
観ようとしたのか。』
『なにがきっかけでそう
観ようとしたのか。』
『私は何も知らない状態で、
自分の心身を自然のはたらきと
同じように観れるだろうか。
いや、絶対無理だ。』
となり、昔の人はどのようにして
体系化したのかとても謎です。
アーユルヴェーダ・道教や
五行説などができた当時、
どれくらい今より五感を通じて、
天の恵み・地の恵みを
感じれていたのでしょうか。
自然の循環のなかで生かされていると感じれていた時、おのずと人間も自然の一部と思えていたのでしょうか。
自然に目を向けることは、
還って自然にいかされている
自分の体に目を向けることにつながり、
それはおのずと自分と自然とを
むすぶことにつながっていく。
さらに天と地との間で生きる
人間の循環に対して意識を向けると、
今巡っている体の循環という豊かさを、
より感じられるように
なるのではと思いました。
なるべく清らかな循環が体内で巡るように、
・栄養のある食事と水分補給
・酸素をなるべく取り入れる深い呼吸
・体液が巡るような心地よい運動
・心身を休めるための睡眠・休息
・お部屋の換気やお掃除 など
言葉にすると、
聞きなれたものかもしれませんが、
体内の清らかな循環を感じて
体により沿うことで、
何気ない日常の所作が
少し丁寧に意識できるようになります。
(それどころじよりゃないくらい、
忙しいときもありますが)
呼吸をはじめ、食べ物を食べて消化し、
排泄や発汗・新陳代謝などの《体の循環》。
そして雨が降り、土にしみわたり、
川が流れて海に行きついて、
植物は二酸化炭素を吸収して
酸素をだす《自然の循環》。
人体という小さな循環・ミクロコスモス
と
自然という大きな循環・マクロコスモス
自然を観て、自然を感じて、
同じように体内の自然の働きに意識を向けて、日常の中でなるべく
清らかな循環を促していく。
そうするとおのずと心身が整いやすく、
なぜか軽やかな感覚が
ちょっとずつ増えやすくなります。【完】
*****
《 note的 つぶやき》
『あなたは宇宙』
『あなたは未来』という
リリックの歌がある
Brand New Heavies の
【You Are the Universe】
少しFUNKYなビートで
思わずステップを踏みたくなる
陽気なリズム
リズムにのって
体を揺らすことも
心身のむすびにつながる
*****
《参考文献》
・『体癖』 (野口晴哉/ちくま文庫)
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女性の笑顔は地球の笑顔。
女性の悦びは地球の悦び。
女性の安らぎは地球の安らぎ。
女性の調和は地球の調和。
そして
女性の幸せは地球の幸せ。
さらに
地球の幸せは宇宙の幸せ。
めす子
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