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【疼痛③】妊娠中の運動~運動する前に知ってほしいこと~

皆さんこんにちは、ほけんがかりへようこそ!
疼痛記事担当のとみちゃんと申します☺

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今回のテーマは、【妊娠中の運動~運動する前に知ってほしいこと~】についてお話ししていきたいと思います。

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妊娠中の運動のメリット
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・より大きな幸福感を感じ、エネルギーを増加させる
・ストレス発散
・睡眠を改善する
・体重のコントロールがしやすくなる
・腰痛の軽減や便秘予防
・筋力や持久力を向上
・妊娠性糖尿病の血糖値のコントロールを改善する
・産後の体型・体力回復

★妊娠中の極端な体重増加と出産後のライフスタイルの変化は、
女性の過体重の維持と肥満の原因になる可能性が高いようです。

やはり運動は大事!やらないと!と思うのですが、、、
運動を開始する前にいくつか注意しなければいけないことがあります!

以下の禁止事項や運動の中止基準に基づいて産婦人科医師の許可のもとで開始することになります。では具体的に説明していきます✿

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妊娠中の運動が絶対的に禁止されているケース
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・心疾患  ・早産  ・早期胎盤剥離  ・三つ子以上の多胎妊娠 
・早期の陣痛 ・不全頸管 ・前置胎盤※などの胎盤異常 
・第2 期・ 第 3 期の不正出血 ・子宮内発育遅延
・3回以上の流産、早産の経験あり 

※前置胎盤(ぜんちたいばん):通常 子宮上方にある胎盤が、子宮の下方で赤ちゃんの出口(内子宮口)を覆ってしまう状態。

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妊娠中の運動が相対的に禁止されているケース
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・高血圧 ・貧血または他の血液疾患 ・糖尿病 ・甲状腺疾患 
・動悸または不整脈 ・極端な肥満 ・極端なやせ ・早産の経験あり 
・子宮内発育遅延の経験あり ・子宮内出血の経験あり 

上記のリスクに当てはまらず、医師の許可が出た場合に運動を開始しましょう★

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運動を開始する時期、実施の時間帯について
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運動を開始する時期は、母体・胎児の状態が安定する「妊娠16周目以降(安定期)」がおすすめです。

妊娠12週前後(妊娠初期)までは嘔気やつわりの影響もあり、体調が不安定であること、流産のリスクが高いこと、妊娠中の運動禁止として「前置胎盤」があることを考慮する必要があります。
 
運動実施時間帯は、子宮が収縮する頻度が少ない午前10時~午後2時頃が最適とされています。(夜間は子宮の収縮が増強する傾向があります)

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運動の種類・頻度・強度について
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●運動の種類
体重を支えながら行うことができ、重心の移動ができる限り少ない運動がおすすめ!
水中ジョギングや水中エアロビクスなどが最適です。

妊婦に適さない、または避けるべき運動は、相手との接触があるスポーツ(バスケ・バレーなどの球技)、腹部にストレスがかかるもの、転倒のリスクが高いものなどが挙げられます。
スキューバダイビングは高圧負荷がかかるため、妊娠中は危険です。またホットヨガも、体温が上昇しやすい環境で行うため安全ではありません。高温入浴も避ける必要があります。

●運動の頻度
少なくとも週 2~3 回、1 回 30~60 分の定期的な運動が望ましいとされています。
過度の疲労や体重減少など過負荷になっているような症状がみられなければ週3~6回の運動が適切です。

●運動の強度
「楽である」~「ややきつい」に当たる中等度以下が望ましいとされています。
強度の感じ方として、
「楽である」は汗が出るか出ないか、ちょっと物足りないな~と感じる
「ややきつい」は汗びっちょり、どこまで続くか不安と感じる

この程度の強度は、肥満の予防・改善に効果的です★

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運動中の注意点
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滑らない、平たんな場所でおこなう
息を止めずに、呼吸を意識する
こまめに水分補給を行い、適切な服装と最適な環境で運動する
お腹が張っているなど、少しでも体調不良があるときは運動を休む
運動中に少しでも体調に変化があったら運動を中止し、医療機関に相談する
・ウォーキングなどをする際は、固定性と安定性の高い靴(ひもで結ぶタイプ)がおすすめです。
また妊娠中は足の浮腫(むくみ)が現れやすいため圧迫感が強すぎないものが◎

あお向けで行う運動の際には、「仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群」に注意する必要があります。

あお向けになると、増大した子宮が下大静脈(人体で最大の静脈)を圧迫する状態になり、
めまいや気分・嘔吐、気分不快などを引き起こす可能性があります。
特に妊娠後期で起こりやすいですが、中期頃からも起こることがあります。
➭クッションや枕を使用して上体を起こすなどの対応を検討してください。

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次回は、具体的な腰痛予防の体操やエクササイズをお伝えしたいと思います。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました✿ 


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