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scar

傷を負った

遠い昔に

月日が流れて

痛みが新しいまま

古傷になった

いつも傷跡に埋まる形を探してる

無くしたものは

無くしたものでしか補えない

傷を負った

つい最近

月日が流れて

痛みが新しいまま

傷を重ねた

傷口を抑える手のひらが

傷だらけなせいで

何にもならない

古傷を生傷で隠して

なんとか生きてる

私たちはいつも見えないところに傷を作る

見えるところに差し掛かった時に

大声で泣くけれど

見えてる数が少ないから

ただのわがままになる

私たちはいつも

見えない傷を抱えている

いつか大きな声で泣けるために

私たちは

埋まる形を探すのだ

いつか出会う

あなたのための傷だ




自作の詩です。