見出し画像

夜の日記。

夜は美術館

私の毎晩決まった道を散歩している。好きな音楽を聴きながら夜道を歩くと、その音楽のPVに出ているような気分になる。これを友達にいうと「今年一番面白い」と言ってもらえた。

私は本当に夜空が好きだ。月があろうがなかろうが。星の数が少なかろうが。晴れてさえいてくれれば、夜空が絵のように見えてくる。おまけに季節によって見える星座が違うというのだから、毎日歩かないと。夜空は黒いとか、暗いとかいうよりも「青い」のだと思う。ある人の詩集を読んでからそう思うようになった。最初は字面でけみて「なるほど」と思っただけなのだが、これがなかなかどうして青色に見えてくる。世界にある青色を全て詰め込んでいるようで、その上に星を散りばめているわけだから、こちらは何かを感じざるを得ない。あと月も。おまけみたいな言い方になったが、間違いなく主役だ。

夜は感情が3倍になると思うと、前に小説に書いた。

1日の終わりに散歩をすると、疲れがどろっと抜けていく。日々は疲れやらストレスやら、黒い何かが溜まっていく感じがする。夜空は、それを吸い取ってくれるのだ。だからたまに大雨が降ったりしてしまうのだろう。夜空も感情があるのだろう。誰にだって大泣きしたくなるほど辛い時があってもいいと思う。