ランボー3/怒りのアフガン

 ここまで来たのでついでに書いてしまいますが「ランボー3/怒りのアフガン」です。この映画は劇場でやっているときはあまり興味がなく、ビデオが出てからレンタルして観ました。さすがにアフガン問題にランボーを絡めたと聞いて、スタローンがランボーを私物化しているような気がしてちょっと引いてしまったのです。

 それで観てみたら、まあ激しいアクションの連続で、見応えは一応あったのですが、今こうして感想を書こうとしても、どうにも大ざっぱな印象しか無く、本当に観たのか怪しく思えてくるほど細部を忘れてしまっています。いや細部は何となく覚えているのですが、ストーリーを忘れていたりします。あと「レッド・スコルピオン」とごっちゃになっているところもあるかもしれません。

 確かランボーがタイかどっかで大工の仕事をしながらフリーファイターをしているところへ、トラウトマン大佐がアフガンで作戦遂行中に捕らえられたとか報せが入り、救出すべくソ連軍と戦うことになる、という話だったと思います。それでアフガンゲリラと共闘したりしてたと思います。

 あとは本当にすみません、断片的にしか覚えていません。ヘリに爆弾付きの弓矢を放って撃墜したり、馬を走らせながら爆弾か何かを拾ってそれを武器にするシーンがあったような…、印象的なのは格闘シーンで相手の首にロープを巻き付けて、なおかつ手榴弾のピンを抜いて穴に落とし、首吊り状態にして爆発させて殺すという派手なシーンもあったと思います。もし私の捏造だったらごめんなさい。

 しかし私がこの映画を観ながら思った一つのことだけははっきり覚えています。何となく映画を見続けていると、凄いアクションシーンがあったのです(まあほとんど凄いんですけど)。確かロープにぶら下がっているとナパーム弾か何かを落とされ、ロープが燃えて切断され、スタローンが落下し、その上に燃えたロープが落ちてくるのを寸前でかわす、というシーンだったと思います。スタローンが避けるのと燃えたロープが落ちて来るのをカットを割らずに撮影しています。つまり一瞬でもタイミングを間違えたらスタローンの上に燃えたロープが落ちるわけで、この映画ではスタローンは上半身がほぼ裸状態でしたので、失敗したら大やけどをすることは間違いないわけです。

 このアクションを観て私は、「こんな危険なアクションを身体を張ってやっているスタローンを、ポテトチップスを食べながら安全なお茶の間で観ている私が批判していいものだろうか」と思ったのです。冷静に考えれば俳優が身体を張ることと、作品や演技に対する評価は全く関係ないことではあるのですが、私は批評家でもありませんし、理屈ではなく心情的に映画に命を懸けているスタローンの悪口とかを言うのは極力辞めようと思ったのでした。

 そうなのです。その時にそう思った経験が、ことあるごとにスタローンの肩を持つ私の発言につながっていたのでした。この映画を観た時にそう思ったのが潜在意識に残っていて、スタローンさんはあんなに頑張っているのに正当な評価を受けていないという私の考えが確立されたわけですが、案外単純な理由でしたね。でもやっぱり「ランボー3/怒りのアフガン」単体としての感想は、それ以外の部分にあまり印象的なシーンもなく、私にとっては微妙な映画でした。


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