グレムリン

 本日はまたしても80年代のご機嫌なクリスマスムービー「グレムリン」について書きたいと思います。季節外れでごめんなさいね。

 この映画は確か正月映画で同時期に確か「ゴーストバスターズ」と「ゴジラ」があって3G対決みたいなことを言われていたと思います。監督のジョー・ダンテさんのことは「ハウリング」しか観たことがなかったのでまだよく分かっていませんでしたが、スピルバーグが製作なので当然真っ先に観に行きました。

 あらすじはクリスマスプレゼントでお父さんが不思議な生物を買ってきて、そいつがなんか変態・増殖して暴れ回って街が大パニックになるみたいなお話です。確かチャイナタウンで買って、その時に光を当てないこと、水に濡らさないこと、真夜中にエサを与えないことという三つの約束があったのですが、映画なので当然その約束が破られて騒動になるということです。

 もうクリスマス映画のお手本のような素晴らしい映画でしたねー。と言ってちょっとエグイ描写もあるのですが全編を通じて適当に楽しい映画でした。私が特に印象に残っているのはグレムリンとお母さんの戦いのシーンでお母さんが頑張りすぎてあんたの方が怖いよ! と言いたくなるくらいの迫力があったことでしょうか。ここでグレムリンを電子レンジに入れて破裂させるところとかちょっと凄まじいものがあります。

 またフィービー・ケイツが珍しくセクシーさを前面に出さない役で登場するところも面白いと思ったのですが、今そういう話をしてもちょっと分かりにくいかも知れませんが、よく水着になる女優さんだったのですよ。彼女が話すクリスマスにまつわるトラウマ話がなかなかブラックなギャグとして秀逸です。他にもおばあさんを窓から放り出したりと子供向け映画に見えてなかなかぶっ飛んだ描写が多く、今見るとギリギリの線を攻めてるなあと感心します。逆に今だとここまで出来ないかもしれませんね。

 この映画はダンテさんにとってもなかなかお気に入りだったのか、ほとんど構成そのままでキャラクターだけを変えて「スモール・ソルジャーズ」という映画を後年作っていてこちらも傑作なのですが、「グレムリン」ほどには話題にならなくてちょっと残念でした。

 ただこの記事がちょっと淡白なことでお分かりいただけると思うのですが、楽しくて面白いのですがなんかこう、そこまで思い入れを持ったり心の琴線に触れたりすることはない映画でもあります。ほんのちょっとのことだと思うんですがマイフェイバリットとまでは言えない感じがするのです。ダンテさんと言えばやっぱり「マチネー/土曜の午後はキッスで始まる」が最高なので、まあそれでいいかという感じでございます。

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