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言葉におさまりきらない と 言葉がおさまりきらない

別のことで筆がのらないのでちょっとしたエッセイでも

歌詞の話です。
自分は曲を書きながら歌詞を書いているいわゆる「ボカロP」といわれる活動をしているんですが、定期的に詩を書くようになっておもったことなどを書き連ねてみようかなと。

皆さまは詩を書いてみようと思ったことはあるでしょうか。
自分はあまり自発的に書いた記憶はないんですが、遡ってみると原体験はおそらく、小学校での「詩を書いてみましょう」といったような授業だったかなと思います。特に詩など興味なかった自分は、純粋に目についたものを書いたんですが、授業で選出されて褒められた記憶が残っています。しかし、褒められたからといって詩を書くモチベーションが生まれたかというと全くそんなことは起きず(興味がなかったので)。

それから遥かすぎて、いま歌詞をせっせこしたためているわけなんですが、これが奥が深いんですよね。自分は歌詞がのっていたら結構読んじゃうタイプなのですけど、やはり「良い詩」っていうはあるなと思いますし、書きたいなと思います。

言葉をつくすほど離れていく。
歌詞って音数があるから思ってるものが収まらないことってよくあるんですね。でもそれがいいところかなって思ってもいて。そもそも言葉って、自分にとって思念とか観念を掬いとる匙のひとつでしかなくて。そして言葉にのせきれない部分に興味を惹かれる部分もあるわけです。言葉で表現しなくても私たちは見て、聴いて、感じていて、そういうところにヒトの面白さってあるかもと思うときもあって。
実際、口にした菓子の「甘さ」も「すっきりとした酸味」も「ほのかに甘さを引き出すわずかな苦み」も、どの言葉も、実際に舌が感じた味そのものではないわけで。でもそれを誰かに伝えたくて、言葉をつくしている。
そうして蓄積したものを今度は削っている。伝えたいものはもっとシンプルな気持ちだったりするから。「言葉にすること」と、「言葉をおとしていくこと」とで歌詞はできている。不完全で愛おしい「言葉」を肯定しているような気がするので歌詞っていいなと思っています。
なので、もしかしたら「ことば」って結構歌詞で使っているかもしれない笑

でもそういう道のりをたどって、白紙の上に落ち着いた言葉たちが、いろんな人の時間や経験を見せてくれると思うとものすごくカラフルな気がしてきて嬉しい気持ちになりませんか。

あまりとりとめのない話をつらつらしましたがこれで。


よかったら曲聴いてください!


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