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14年振りの快挙達成!!今や全英No.1アーティスト!全UKロック好きに聴いて欲しい、THE SNUTSについて語りたい!

現在UK音楽シーンで話題を集めている1つのニュース。それは4月9日付で全英アルバム・チャートの1位を獲得した、スコットランドの新人ロック・バンド、ザ・スナッツ(THE SNUTS)のデビュー・アルバム『W.L.』。何でもスコットランド出身バンドのデビュー・アルバムが全英チャートで初登場1位を飾るのは、2007年のザ・ヴューの『HATS OFF TO THE BUSKERS』以来14年振りの快挙になるそうです。今回は、本格的なブレイク間近、注目度急上昇中の彼らをご紹介できればと思います!

スコットランドはウエスト・ロージアンにあるウィットバーン出身のザ・スナッツ(THE SNUTS)は、中学校で出会ったジャック・コクラン(Vo)、ジョー・マックギルヴァレイ(G)、ジョードン・マッケイ(Dr)そしてカラム・ウィルソン(B)からなる4人組。”ほかに楽器を弾ける奴がいなかった“ため、必然的にこのメンバーでバンドを結成したのが始まりだったそう。

2016年頃からシングルを発表し始めた彼らは、2017年、自主製作で4曲入りの『THE MATADOR EP』をリリース。その翌年、地元スコットランドのTRNSMTフェスティヴァルのKing Tut’sステージに出演し、20,000もの観客を大いに沸かせたことから、そのパフォーマンスの話題が口コミで広がり、2018年、パーロフォンとの契約を手にしました。その翌年2019年にはTRNSMTフェスティヴァルのメイン・ステージ、さらにはレディング&リーズ・フェスティヴァルにも出演、ライヴ・バンドとしての実力も磨いていきます。そんな彼らが全国的な注目を集めることになったのは、2020年にリリースしたセカンドEP『MIXTAPE』。地元スコットランドのチャートでは1位、全英チャートでもTOP20に入ったこのEPからは「Fatboy Slim」がヒットになったほか、ライヴ・アンセムとなった「Don’t Forget It (Punk)」や「All Your Friends」などを収録。アークティック・モンキーズやリバティーンズ、フランツ・フェルディナンドなど、2000年以降のUKロックの流れを汲むサウンドは、ここ日本の早耳リスナーたちのアンテナにもキャッチされていました。アルバム『W.L.』にもこれらの楽曲は収録されていますので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

そんなザ・スナッツの超・超待望のデビュー・アルバム『W.L.』。2020年をブレイクの年にしようと意気込んでいた彼らでしたが、新型コロナウイルスの拡大感染によりプランを修正せざるを得なくなる事態に。結果的に回り道することになった彼らが、満を持してリリースした作品となります。プロデュースを手掛けるのは、彼らの『MIXTAPE』にも参加していたトニー・ホッファー。ベックやフェニックスとの仕事で知られるプロデューサーです。

「スコットランド出身のバンドとして、スコットランドからブレイクして、シーンに爪痕を残し、他のバンドとは違ったことを成し遂げたい」そう自分たちの目指すところを語る彼らがこのアルバムに込めた想いを、フロントマンのジャックの言葉を交えながら少しご紹介できればと思います。

まずはミュージック・ビデオが公開されたばかりの最新シングル「Glasgow」について。ギターの弾き語りから始まり、疾走感溢れるロック・ナンバーへとなだれ込む、ライヴで盛り上がること間違いなしの1曲です。

「『Glasgow』は、初めてデモを作った曲で、4人の同級生が本物のバンドになれますようにって思いながら、公開したものなんだ。この曲は、ザ・スナッツの始まりを感傷的に捉えている。自分たちを最初から応援してくれた人たちが誇らしく思えるためにも、この曲が自分たちのやりたかったサウンドで、アルバム収録されることが大事だったんだ」

そう語るジャックはまた、この曲を”世界で最もグレイトな街の一つ、グラスゴーへのラヴレター“だとも話しています。それは「後ろに乗れよ、家に連れ帰ってあげるから」とか「君の”グラスゴー“の発音がずっと大好きだと約束するよ」といった歌詞のフレーズからもそんな心意気が滲み出ているような気がします。
グラスゴーの中心にあるビルの屋上で撮影されたというミュージック・ビデオはこちらから。

またジャックのソウルフルなヴォーカルがグッとくる「Always」は、“ザ・スナッツらしさが全開の1曲”。明確で率直なこの曲を通してジャックは「自分が心から歌っている」ことを知ってもらいたいと思っているとのこと。

「自分を愛せるようになる前に、誰かをちゃんと愛することを知らなければと心の底から認めることについての曲だ。俺がちゃんと歌えるようにバンドが支えてくれている、ずっとそうしてくれているんだけどね」

そうジャックが語る曲のミュージック・ビデオも何だか感動的です。

また2020年、UK全土がロックダウンに置かれた中から生まれた「Somebody Loves You」。タイトルはグラスゴーの街で見かけた落書きからとったものだそう。レーベルから好きなように使ってよいと言われた事をいいことにビデオの制作予算をポジティヴなことに使いたいとScottish Refugee Councilに寄付し、彼らの協力を一部得ながら、全編携帯電話で撮影したというミュージック・ビデオも是非チェックしてください。

アルバムのタイトル『W.L.』は、“Whiteburn Loopy”(ウィットバーンのイカれた奴ら)を意味しているそう。これはスコットランドのどの町にもいる悪ガキ集団、つまり自分たちの原点を表しているとジャックは説明しています。

「俺たちのデビュー・アルバム『W.L.』は自分たちのライフワークだ。自分たちが夢を現実にしていったその時々を記録した記念碑的な出来事やメロディーを集めているんだ。これは、誠実であること、そして愛と回復力についてのアルバムなんだ」

ルックス的にはどこかまだ垢抜けない印象が残る彼らですが、磨かれる前の原石であっても、その眩い輝きは聴いてみればきっとわかるはず!

2021年大きな躍進を見せること間違いなしの2020年代を代表するUKロック・バンド、ザ・スナッツ――今からチェックしても遅くはありませんよ!
アルバム『W.L.』は輸入盤と配信で絶賛発売中です!


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