武器兵器調達課#73:   「T-90S」

今回は「T-90S」について見て行きましょう。

「T-90S」: ロシアが開発・運用する第3世代主力戦車のT-90の改良型です。1992年にT-90が制式採用されて以降、T-90Sはロシア陸軍の主力戦車として運用されています。

T-90Sの特徴

高い火力:

  • 125mm滑腔砲2A46M-5を搭載

  • 砲弾には徹甲弾、榴弾、対戦車ミサイルなど

  • 自動装填装置により、毎分7~8発の発射が可能

優れた防御力:

  • 複合装甲、爆発反応装甲、 slat armorなど、多層式の防御装甲を装備

  • 車体前面の防御力は、120mm滑腔砲の徹甲弾に対して800mm以上 *砲塔前面の防御力は、120mm滑腔砲の徹甲弾に対して1,300mm以上

高い機動性:

  • V-92S2Fディーゼルエンジンを搭載

  • 出力1,130馬力

  • 最高速度60km/h

  • 航続距離550km

高度な電子機器:

  • 1A45M火砲指揮装置

  • 2E42M熱線映像装置

  • TKN-3AM昼夜間観測装置

  • 1G46レーダー警戒装置

  • GPS/GLONASSナビゲーションシステム

その他:

  • NBC防護装置

  • 自動火災報知装置

  • 乗員数3人

T-90Sの開発経緯

T-90Sは、T-72戦車の発展型であるT-90の改良型として開発されました。T-90Sは、T-90の以下の点を改良しています。

  • 火力: 砲弾の威力を向上

  • 防御力: 複合装甲を改良

  • 機動性: エンジン出力を向上

  • 電子機器: より高度な電子機器を搭載

T-90Sの運用状況

T-90Sは、ロシア陸軍の主力戦車として運用されています。2023年現在、ロシア陸軍は約1,000両のT-90Sを保有しています。また、T-90Sはインド、アルジェリア、ベトナムなどの国にも輸出されています。

T-90Sの将来

T-90Sは、今後もロシア陸軍の主力戦車として運用される予定です。ロシア陸軍は、T-90Sの近代化改修を進めており、将来的にはT-14アルマータ戦車に更新される予定です。

ところでT-90Sの価格は、約450万ドル(約6億円)と推定されています。これは、西側諸国の主力戦車と比べると比較的安価な価格です。

T-90Sの価格は、以下の要素によって決まります。

  • 機体: T-90Sは、複合材料や先進的な製造技術を使用しているため、機体価格が高くなります。

  • エンジン: T-90Sは、V-92S2Fディーゼルエンジンを搭載しており、これも高価なエンジンです。

  • 電子機器: T-90Sは、1A45M火砲指揮装置、2E42M熱線映像装置、TKN-3AM昼夜間観測装置、1G46レーダー警戒装置、GPS/GLONASSナビゲーションシステムなどの高度な電子機器を搭載しており、これも価格を押し上げる要因となります。

T-90Sの価格は、将来的に変化する可能性があります。ロシア政府は、T-90Sの輸出を促進するために、価格を下げる可能性もあります。

ま~ 三菱さんの10式戦車の約9億円よりはだいぶ安いですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?