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橋めぐり&下町散策【7 前編】白鬚橋・水神大橋 /根岸・千束

コース:<前編>根岸~下谷、<後編>千束~日本堤~清川~白鬚橋~水神大橋~三ノ輪 (2011年1月22日)

根岸の手焼き煎餅

 JR鶯谷駅を出て、線路を大きくまたぐ陸橋を渡り言問通りに降りた。
そのまま言問通りを渡り、商店街を10分ほど歩くと本日の目的のひとつ、「手児奈せんべい」が見えてきた。
大きな看板と鮮やかなブルーのひさしが絵になるので、入る前にちょっとスケッチをする。

下町の気さくさで出迎えてくれる「手児奈せんべい」

お店の入口は扉も何もなく、すぐにショーケースのカウンターになっている。
手焼き煎餅を選び、包んでもらっている間に「お店をスケッチさせてもらいました」と一言行ったら楽しいおしゃべりがスタート。それから45分ぐらい、中学生のころの書初めの話やヨーロッパ旅行の話など、よもやま話に花を咲かせた。
下町の気さくさに触れられて、本日のウォーキングは幸先の良いスタートとなった。

柳通りと金杉通り

三叉路に建つ「手児奈せんべい」の左側の道をしばらく行くと柳通りに出た。
柳の並木になっているこの通りは、ショーウィンドーに半纏を飾っている染物店や、かなり年代物のサインをかかげた床屋など、見どころが色々ある。

「海老屋染工場」

柳通りから金杉通りに移り、しばらく歩いてみた。
和風レトロな街並みが依然と続くなあと思っていたら、絵本に出てきそうな洋館っぽい写真店があらわれた。だいぶ年季の入った建物のようだが、何かステキな歴史が秘められているような雰囲気だ。

「矢島写真館」

写真店の少し先でUターンをし、先ほど見かけたコーヒーショップ「HANA NO OTO」で食事をすることにした。
外見からはちょっとオシャレなカフェを想像したが、中に入ると昭和なインテリア。メニューもチキンライス、ドライカレーなど昔の喫茶店の定番が多い。けっこう地元の人達に人気があるようだ。

喫茶「HANA NO OTO」

小野照崎神社とその周辺

古い長屋などが点在する裏路地を通って小野照崎神社へ。
神社の入口に石のプチ橋があり、そこを渡って境内に入った。橋の下は水ではなく地面になっている。
立派な本殿の他に小さな神社が多数あり、一通りめぐってから神社を出た。

裏路地を離れて少し大きめの通りを歩く。根岸3丁目の交差点まで来ると、どこか見覚えのある店舗が角に建っていた。確か去年、台東区循環バス「めぐりん」に乗って下町探訪をしたたときに見たはずだ。

「肉のえびすや」

バスから見たこの界隈はあまり特徴がないように思われたが、歩いてみると全然違う。こんなに面白いところはない。
どうしてだろう。もしかしたら、ほとんどの建物が2~3階建ての低層建築で、ひとつひとつに何かしらの個性があり、面白い雑多さがあるからかもしれない。下町散策の人気スポットのように混んでいないのもプラスだ。

交差点から左に進むと、先ほどの小野照崎神社の別の入口の前に出た。
鳥居の横に古びた長屋らしき建物がある。このような寂れた建物の、まだらに風化した窓や壁を見ると味があっていいなあと思う。

小野照崎神社の南入口 

下谷の裏通り

神社の向かいの路地に、桜の木と赤いのぼりが見えた。偵察に行くと、法昌寺の観音堂だった。そのまま路地を進むと左右にもお寺。この辺は社寺が多いようだ。

法昌寺観音堂付近

別の裏路地を歩いていたら、思いがけずに「café」というシンプルなサインを掲げたカフェを見つけた。古民家を改装したような造りで、大きな木枠のガラス戸をごろごろと開けて入るようだ。
どうしても入ってみたくなり、おもわず引き戸を開けてしまった。

古民家カフェ「イリヤプラスカフェ」

中は大きな木のテーブルと2人がけの木の円卓が両脇にあり、ほとんど満席だ。片側の壁は全面本棚になっている。
座ってしまうとウォーキングの時間が無くなるので、ブラウニーのお菓子だけ買って店を出る。

(後編に続く)

※お店の情報は訪問当時の情報なので、最新の営業情報等は変わっている可能性があります。


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