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橋めぐり&下町散策【2】新大橋・清洲橋 / 人形町

コース:人形町~新大橋~清澄~清洲橋~人形町(2010年8月14日)

昭和な甘酒横丁

猛暑が予想されるなか出かけてみたが、運よくほとんど曇りだったのでさほど辛くはなかった。
隅田川の橋の上では気持ちのいい風が吹いていた。

かねてから行ってみたいと思っていた人形町の甘酒横丁を散策することにした。ただ、お盆で商店の多くが休業している可能性があるので、もう1つの目標として隅田川の2橋もコースに組み入れてみた。水天宮駅から人形町駅に向かって大通りを行くと、甘酒横丁の入口が見えてくる。

そこを入って2~3軒のところに「東嶋屋」という蕎麦屋があった。
もう少し横丁を味わってから食事にしたいところだが、雰囲気のある玄関口に惹かれて思わず飛び込んでしまった。

「東嶋屋」の玄関口

注文した冷やしきつね蕎麦はコシがあり、つゆは甘さ控えめ。
大変満足して食べ終わり、店内をゆっくりと見まわすと「東嶋屋」の水彩画が数点飾られているのに気づいた。だいぶ古い写真もあり、かなり老舗らしい。
偶然にも良いところに入ったなあと喜ぶ。

食後は甘酒横丁の周辺を少し歩いてみる。裏通りにもレトロ感のある建物が点在していておもしろい。

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曲線的な窓が特徴的なレトロ建築

ビルの狭間の末廣神社

適当に歩いているとビルとビルの間に神社を発見。
鳥居の両側に「末廣神社」と書かれている紺ののぼり旗が立っていた。

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中央区の有形文化財に登録されている末廣神社

ミニマルな境内に入ると脇に手水舎があり、屋根の深緑、竹の柄杓置きの若緑、そして水盤周りの植栽の緑がすてきな調和を見せている。

末廣神社の手水舎

甘酒横丁に戻ってまだ歩いていない部分を進む。
シャッターが下りている店舗が次第に多くなってきた。
予想していた通り、お盆休みのところがかなりあるようだ。お土産にと思っていた手焼き煎餅の「草加屋」もあいにく閉まっていた。

オレンジ柱の新大橋

商店街を出てそのまま進行方向にむ。
沢山ののぼり旗がカラフルにはためいている明治座の脇を通り、浜町公園を通り抜けて隅田川の土手に到着。
ここから階段で新大橋の歩道に上がる。

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新大橋

新大橋は中央に屹立する2本のオレンジ色の支柱が印象的。
その支柱から白いケーブルが橋の両端まで張られていて、なんとなくのマストを連想する。
支柱の傍まで行くと、往時の新大橋を描いた歌川広重の浮世絵の銅版レリーフがあった。

この橋から見る隅田川は相生橋のところよりも川幅が狭く、水の動きも違うような気がした。

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新大橋からの眺め

小名木川にかかる萬年橋

新大橋を渡った後は下流側の清洲橋への最短ルートを取る。
隅田川と平行した道のりで、町工場や倉庫、事業所などが多いように見受けられた。高いビルは無いものの、下町風情のある建物はほとんどなく、足早に南へと進む。
しばらくすると緑色の萬年橋が見えてきた。
隅田川に流れ込む運河、小名木川の橋である。

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萬年橋

萬年橋は2つの半円を描くアーチ型の橋。
左右のアーチの間の鋼部材によってややゴテゴテした印象ではあるが、高さがあまりないので親しみやすい感じだ。

橋の上では心地よい風が吹いていた。
隅田川のほうの欄干からは、優雅な曲線を描く清洲橋が見える。

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萬年橋から見た清洲橋

萬年橋以南の道のりも2~3階建てのビルが続く風景である。
大通りに出たところで右に曲がり、清洲橋に到達した。

優美な清洲橋

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隅田川テラスからの清洲橋

青紫の清洲橋は、ガス灯のようなややレトロな街灯以外は装飾的な要素が殆どなく、流れるような曲線を主役にした瀟洒なデザインだ。

ここでも橋の途中で立ち止まり、風の心地よさと水の風景をしばし楽しむ。
上流側の欄干からは先ほど渡った新大橋、下流側からはまだ渡ったことのない隅田川大橋が見えた。

「双葉」の豆乳プリン

甘酒横丁に戻り、「双葉」という豆腐店で豆乳プリンを買い、店先のベンチでおやつにする。
お店の人がおまけとして豆乳のソフトクリームをプリンの上にちょこっと乗せてくれた。これが絶妙に美味しかった。

時間はまだ4時ごろで早いが、本日の散策はこれで終りとする。
真夏のウォーキングは水辺に限る、と実感した1日であった。

<振り返ってひとこと>(2022年冬)
この頃は下調べなしの思いつき散策、写真はガラ携、ナビは手書きメモ、地図も勿論アナログ(キャン★ドゥの優れモノ地図本)でした。今はだいぶデジタル化しましたが、当時を懐かしく思います。

※お店の情報は訪問当時の情報なので、最新の営業情報等は変わっている可能性があります。


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