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排水

全然読む気のしないタイトルかもしれませんが、我慢して読んで頂ければ幸いです。

トイレ付 RV を持つものにとって避けて通れないのが汚水、排水の処理です。贅沢にも自分の車の中にシャワー、トイレ、キッチンが付いているということは、当然どこかで汚れた水を処理しなければならないのです。

シャワーやキッチンから出る水は「グレイ ウォーター」、トイレの水は「ブラック ウォーター」と呼ばれ別々のタンクに溜められます。RV の後方にはそれぞれのタンクにバルブが 1 つずつ付いていて、タンクに溜まった水を流すことができます。しかし排水のためのパイプは一か所なので、排水用ホースを取り付けて排水場で排水する際は、まずはブラックな水を流し、その後グレイな水を流すことでホースの中をある程度きれいに、というかすすぐことができます。

RV を持つまでは、キャンプ場に行った際に出口付近にたくさんの RV が列をなして排水処理待ちをしているのを見ても、「ああ、大変ねえ」くらいにしか思っていませんでしたが、いざ自分がしなければならなくなると緊張します。

「汚水をこぼしたらどうしよう」とか「手間取って次の人に迷惑をかけたらどうしよう」などと不安になります。

昨年 Glenda を買う際、前の所有者から排水処理について色々と教えてもらってはいました。「慣れれば簡単、私なんかは最終的には、下車、排水ホース取り付け、排水、片づけまで 4 分半でできるようになった」というお話も頂きました。

そうか、慣れれば大丈夫なんだ。

私はネットを見たり、頭の中でトレーニングしたりして、準備はある程度できていました。

ということでいざ本番となったわけです。昨日、キャンプ場を出て排水場へいくと、日曜日だけあってすでに行列が。皆、排水場近くの路肩に停車して、おとなしく順番を待っています。

Glenda の前には 6-7 台が待機していました。

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ネットで見たビデオを参考に、衛生面を考慮して使い捨てのゴム手袋を買って準備していました。私は早速それを付けて我々の番を待っていました。ゴム手袋をはめて、運転席に座っている私は、素人感を出しまくりでしたが、そんなことはどうでも良かったです。一方、助手席に座っている奥さんは前の RV を眺めながら、「一台につき平均どれくらいの時間で終わるかストップウオッチで計る」と言い出し携帯のストップウオッチを用意して、時間を図り始めました。突然我が家の「旅客用車両排水処理時間計測官」に自ら就任し、勝手に仕事に取り掛かっています。車の大きさというかタンクの大きさにもよりますが、先を行く先輩方は大体 5-6 分ちょっとで「用を済ませ」、現場から立ち去って行くのが見えます。

Glenda も徐々に順番が近づくにつれ、先輩方の手際の良さが近くで見えるようになりました。「ほほう、ああやればいいんだ」と感心している横で、計測官も記録を付けて忙しそうです。

し、しかし。。。

手際が少し悪いと思われる 2 台前の RV の運転手を見ていると、彼が排水タンクを開けたとたん、我々が最悪の事態と予想していたことが現実に!

お食事中の方々を考慮して詳しくは書きませんが、はい、ご想像の通りです。ドーっと漏れてしまったのです。しかしその運転手は偉かった。アクシデントが起きた後も、落ち着いてホースを取り出し、きれいな水を使って掃除を始めました。そうなんです、何が起きても落ち着いて対応すればいいんです。恐らく彼は我々に代わって最悪の事態をわが身を持って見せて、教えてくれたのでしょう。

ありがとう。

彼のおかげで事前に心の準備ができた私は、自分の番では予想以上にスムーズに作業を終えることができ、結果 5 分 1 秒という、初回にしては上出来なタイムで現場を離れることができました!

計測官からもお褒めのお言葉を頂きました。

なお肝心の排水場所の写真は、きれいなものでもないので撮りませんでしたのでご了承ください。

ゴム手袋をごみ箱に捨て、使い捨ての衛生手拭き 2 枚でしっかり手をふき終えた私は、一競技を無事終えたアスリートのように Glenda に乗り込んだのです。

余韻に浸りながら数百メートル走った後で、帰宅のための長距離運転に備えて念のために Glenda を路肩に停めて降り、一周して様子を見ましたが、緩んでいたり漏れていたりするものもなく安心しました。

数キロ離れたところで、計測官のご配慮によりご褒美としてアイスクリームを頂きました。