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パリの眠らない夜-Nuit Blanche

先日、パリで開催されたニュイブランシュに行ってきました。

Nuit blanche とは、直訳すると、 « 白夜 »フランス語の言い回しで、 « 徹夜する »という意味もある言葉ですが、パリで開催される現代アートのイベントです。毎年10月に開催されていたそうですが、今年から6月開催に変更されたようです。パリの至る所で夜通しアート展示やパフォーマンスが催され、誰でも無料で楽しむことができます。

私はいくつもある展示やパフォーマンスのなかから四つ回れたので紹介したいと思います。

  • Musée Cognacq-Jay

コニャック・ジェ美術館では、映像作家による作品展示が行われていましたが、かなり衝撃的な作品で、一言で表すなら、人間真空パック、、、。ジップロックのようなシステムの、2枚の薄い透明なシートに人が入り閉じたあとに二つ管のようなものを使い、空気を入れ替えます。中の人は少しずつ体勢を変えたりしながら15分間このまま。休憩や交代を挟みながら夜通し続けるようです。私は1番最初にこの展示を見にいったのでまだ明るかったのですが、暗くなってからみると、更に幻想的になりそうです。

  • Musée des égouts

下水道博物館という博物館自体が斬新な発想ですが、セーヌ川をテーマにした写真や映像が展示してあり、幻想的でした。

  • Petit Palais

1900年パリ万博の際、美術展示場として建設されたこのプチパレ美術館は、建物そのものが装飾美術の粋を集めた芸術作品ですが、この日は、アーティストRana Gorganiによるペルシャ式ダンスのパフォーマンスが行われました。彼女のパフォーマンスは、15分ほど音楽と共に舞台の中央で回り続けるというもので、スカートの広がりや身体の使い方が美しかったです。

  • Bulle du Monde

最後にご紹介するのは、デンマーク出身のアーティスト、Nour FogによるBulle du Monde。英語だと、Bubble of the World。この展示は、母親の子宮の外での生活に適応しようと奮闘する生まれたばかりの子供に対するケアと注意に焦点を当て、人生と私たちの時代がいかに予測不可能で厳しいものになり得るかをより広く喚起するものだそう。とても落ち着いた空間で、ワインを無料で飲めたこともあり、のんびりと長居した展示でした。


流石、芸術の街なだけあるな、と思うイベント、ニュイブランシュですが、1年に一度きりの開催なので、ものすごく行けて良かったな、と思います。


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