見出し画像

人事担当者が考える「相性採用」とは?適性検査を用いた新たな採用方法が人材紹介を変える!

こんにちは、株式会社Wizで人事責任者をさせていただいている荻久保です。
僕自身人事として、日々様々な人との採用業務に関わらせて頂く中で、避けて通れない問題の一つに採用ミスマッチや早期離職があります。
ただこれは僕だけでなく、たくさんの企業の共通の悩みでもあると思います。
なぜ、せっかく苦労して採用しても、活躍もできず、定着もできず退職してしまう人が出てくるのか?
僕はこの問題の根底には、そもそもの採用方法が関係していると考えています。
今回は採用方法の何が問題なのか?なぜ採用ミスマッチは起こるのか?
そういった長年の採用問題をふまえて、新しい採用方法についてまとめてみたいと思います。

せっかく就職が決まったのに辞めていく社員たち



厚労省が令和3年10月に公表した情報によると、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者で36.9%、新規大卒就職者で31.2%となったそうです。
▶厚生労働省:新規学卒就職者の離職状況
一般的にもよく知られている事ではありますが、依然3割を超える人が新卒で就職した職場を3年以内に辞めているのが日本の現状です。
また、中途採用においても、定着率が低いことを嘆くアンケート回答が注目を集めていました。
「人事のミカタ」が実施したアンケートでは、4割もの会社が中途入社者の定着率が低いと回答したそうです。また3社に1社が「入社後半年以内が退職に繋がりやすい」と回答しています。


なぜすぐに辞めてしまうのか?

さきほどの結果にある通り、自分が入りたくて入ったはずの会社に、なぜ長く居続けずに辞めていってしまうのでしょうか?
リクナビのアンケート調査によると、離職・転職理由のトップ5は以下になります。

1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった
2位:労働時間・環境が不満だった
3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった
4位:給与が低かった
5位:仕事内容が面白くなかった
▶参考:リクナビアンケート

転職者が感じるギャップ

また、「人事のミカタ」が転職者におこなったアンケートでは、8割の人が「求人内容や会社の評判と、実際に入社した後の実態にギャップを感じた」と答えたという結果になりました。
これらの調査結果によると、新卒・中途関係無く、早期に離職してしまう背景には「会社(の雰囲気や人々)と合わない」という問題と、「自分の想像と実際のギャップ」があると分かります。

「合わない」と思い辞めていく、あるいは「聞いてない、こんなはずじゃなかった」といってすぐに退職してしまう社員たち……
早期離職者が出ると、その分会社にも人材面、経済面で大きな損失が生じます。
求人を出して、人事が書類選考や面接をおこない、採用に伴う諸事務手続きをおこない……という一連の流れで、多くの人が動き、多くのお金が発生します。

採用すれば、社会保険料や厚生年金の負担も発生します。また、まだ仕事に慣れていない新入社員の場合は教育にも多くの人やお金が必要になってきます。
これだけ、たくさんの労力、時間、お金をかけた人材が会社に経済的に貢献してくれる前に辞めていってしまうとなると、会社としては正直かなり痛いところです。

面接の落とし穴と採用時の課題

早期離職してしまう人の離職理由については、前述した通りですが、なぜ「ギャップ」が生じ、人間関係や雰囲気などが「合わない」と感じてしまうのでしょうか。
あくまで僕個人の意見ですが、この根本的な問題は従来の一般的な採用方法にあると考えています。
通常一般的な選考方法は、書類選考から面接を経て採用という流れをとっていますが、この方法には大きな落とし穴があります。
それは「その人の本質が全く見抜けていない可能性が高い」という点です。
書類選考において、応募者が提出したレジュメは応募者自身が作成した「自分を可能な限り良く見せるために可能な限り盛った可能性もある自己PR」です。

もちろん虚偽の内容は記載してはならない前提ですが、例えば”程度”であったり”出来事”であったりすれば「書きよう」でいくらでも”盛れる”ものです。
結果、レジュメには素晴らしい経歴が書いてあったのに、採用してみたら「全然活躍してくれなかった」、「思った人と違った」、という事態に陥ることも少なくありません。
これは会社側だけでなく、応募者本人にとっても自らの期待値を上げ過ぎて自分の首を絞めかねないため、非常にリスキーな問題でもあります。
直接話して面接をしっかり行えばどんな人間か分かる。
もしあなたがそう思っていたとしたら大間違いです。

応募者はみな「演じている」

面接に臨む応募者は、ほぼ全員が「演じている」と言っても過言ではありません。
面接官に良く見せるために「面接仕様」の自分を演じ、その演技力が高かった者が採用される、これが従来の面接の抱える闇です。
面接官も人間です。人間の思考には「バイアス」と呼ばれる、いわゆる「偏見・決めつけ」が大きな影響を与えます。

例えば、自分自身が昔から勉強が苦手だったトラウマがある人、成績優秀な人をあまり良く思わずに「どうせガリベンで頭が固いんだろう」と決めつけてしまったり、逆にステータスを重んじる人が名門大卒の肩書を見て「この人はきっと優秀で素晴らしい人に違いない」と思い込んだりする。
そんな現象が自分自身でも気づかないうちに多々起こっています。

このバイアスがかかった状態で面接をすると、仮に同じ返答をしたとしても「ほらみろ、結局頭の固い人は考えに柔軟性がなくてだめだな」という印象を受けたり、「ああ、やっぱり優秀な大学を出ている人は素晴らしい考えを持っているな」という印象を受けたり、面接官が受ける印象が、面接官本人のバイアス次第で簡単に変わってしまうのです。

そう、つまり、書類選考から面接を経て採用するという採用方法は、あらゆるところで「正しい評価」がされずに、また「その人の本質」がまったく加味されずに、進んでいく可能性が高いということになります。
これでは、入社後に「なんか思ってたのと違った」とか「ここの人たちとは合わない」とか、そんなギャップや居づらさ、働きづらさを感じてしまうのも無理ないかと思います。

グーグル社の採用基準のひとつは「いい人」かどうか

最近何かと話題に上がる2ちゃんねる創設者のひろゆきさんが言うには、Googleでは社員を採用する時に、いまいる社員と相性のよさそうな「いい人」を選ぶそうだ、と話しています。たしかに気のあいそうな人のほうが、いいのは間違いないですよね。
また、働く場所を選ぶ基準の一つとして、「一緒に働く人との人間関係が良好か」「職場の人たちと相性がいいか」という考えを持つのもありだと語っています。

リクナビのアンケート結果からも分かるように、離職理由の1位は「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」で、3位は「同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった」で、この2つは完全に人が絡んできます。
そのため、仕事を長続きさせるためには、良好な人間関係は不可欠です。
そんな中、仕事を辞めるかどうか、続けるかどうか、考える時に3つの軸で考えて見ると良いと言われています。

・仕事の内容、仕事そのもの
・給料や労働時間などの労働条件
・人間関係

この3つの軸の中で、2つに不満を抱いたら仕事を辞めた方がいいそうです。
大して興味の無い仕事であっても、給料や休日に不満がなく、職場の人間関係が良ければ、まあその仕事を続けてもいいのでは、というようなイメージです。

この法則でいけば人間関係が悪くても、やりたい仕事、申し分ない労働条件ならば、我慢して働き続けるのが良いということになりますが、そこは僕はちょっと疑問に思います。

人間関係の悩みは、大きなストレスとなって心を蝕みます。心がやられると身体にも影響が出ます。
個人的には、人間関係に不満や不安がある場合は、その環境から離れた方が良いのではないかと思っています。

例えば新卒では、どんないい会社に入れたとしても始めに配属される部署、チームが世界の全てです。ここの最初の世界の人間関係が良ければ成長しやすいですし、もし悪ければその後のキャリアにも影響がでてくるかもしれません。

なので、人間関係というのはキャリアの浅い若手にとっては特に、仕事そのものよりも重要なのではないかと思っています。

注目すべきは「相性」

離職理由や面接の問題、そしてひろゆきさんの言葉など色々なことをふまえて考えてみた結果、仕事における職場の「人」や「雰囲気」などとの相性は、僕たちが思っているよりも遥かに重要なんじゃないかと思いました。
つまり、会社に相応しい人材は、履歴書の内容や面接、資格などだけでは判断できないということになります。

いくら会社が欲している能力を持った人材を採用できたとしても、その人と既にいる社員の相性が悪ければ、きっと結局は辞めてしまうでしょう。
また、相性が悪いメンバーと働くことは大きなストレスになるので、仕事のパフォーマンスも落ちてしまい、その人の真価を発揮できないことが容易に想像できます。

資格に関しても、実は結構「取るだけならそれほど難しくない資格」も多く、有資格者だからといって、その人が優秀かどうかまでは見えてきません。
レジュメに大企業の名前が書かれていたからといって、安易に飛びついて採用してしまった結果、思っていたよりも全然仕事ができなかったり、社会人としての基本的な教養や常識が足りなかったりという事は往々にして起こります。

そのため、書類選考や面接だけでは見えてこない、応募者の本当の人柄や性格、個性、特性などをしっかりと把握した上で採用を検討することで、「辞めない人材、活躍してくれる人材」を確保する事が可能になってくるのではないかと思っています。
これは採用側だけでなく、応募者側にとっても、非常に重要なことです。せっかく入社できた会社を最初から辞めたくて就活・転職活動をする人などいないはずです。

誰だって長く働き続けたい、自分のキャリアを上げていきたい、楽しく充実した仕事を実現したいと思って応募し、入社するのです。
自分と相性の良い、居心地の良い会社、そして気の置けない素晴らしい仲間に囲まれてのびのび働けるのが一番の幸せかと思います。
どうしたらそんな職場に就職できるかといったら、やはり「自分と相性の良い会社」を選ぶ、そして採用してもらうしかないのです。

相性による新しい採用方法

では、どうやったら「相性」を見極めた採用ができるのか。
それを実現できるのが、会社との相性を判断する事ができる高精度な適性検査『ミキワメ』を使った『相性採用パーソナルファイル』です。

ミキワメとは

僕達Wizではこの長年の採用課題を解決できる手段として「ミキワメ」を使った、相性採用パーソナルファイルを作りました。
ミキワメでは、まず既存社員の特性を分析をすることで、社風や活躍人材の特徴を割り出します。

これはこれまでありそうでなかった非常に新しい着眼点で、従来の適性検査は応募者の性格や能力を図るだけで、その人がどういう人なのかという事の判断に特化し、社風や社員とマッチするかどうかという点はノータッチでした。

そこに着目したのがミキワメであり、まず会社全体の雰囲気や、そこに勤める社員たちの性格や人となりを分析することで、応募者が”仲間として”相応しいかどうか、相性が合うかどうかを見極められるようになりました。
社員一人ひとりの特性をしっかり分析できるため、応募者と特に相性の良い社員が誰かということまで細かく分かり、能力や性格、チームメンバーとの相性などを総合的に考えて配属部署を検討する際の参考にもできます。

適性検査ミキワメ公式サイト

パーソナルファイルとは

『ミキワメ』はあくまで応募者と自社との相性をみる事に特化しています。
そこでミキワメを搭載したパーソナルファイルでは、自社の社員以外とも相性を確認する事ができるようにしました。
それによってパーソナルファイルでは本当の意味で企業と相性のいい人材を企業に人材紹介をする事が可能になりました。

パーソナルファイルサービス一覧
・企業向け:相性採用パーソナルファイル
・中途転職者向け:相性転職パーソナルファイル
・就活生向け:相性就活パーソナルファイル

さいごに

これからの採用は、表面上の情報だけを頼りにある意味博打のように採用するのではなく、「この人なら間違いなくうちで活躍してくれる」というある程度の根拠をもった上で採用していけるようになるべきだと思っています。

また、就活生、転職者の方々に対しても「どんな会社か分からなくて不安」といった気持ちや「入ってみたけど社風が合わなくて辞めたい」といった不満に悩まされることなく、自分が自分らしくいられる居心地の良い職場で、のびのびとスキルアップしていけるような採用体制を作っていかなければなりません。

僕達はそんな長年の採用課題を相性採用パーソナルファイルによって、採用段階で相性を見極めることで、無駄なミスマッチを防ぎ、早期離職を食い止める、そういった新しい採用のスタンダードを作っていければと思っています。

それが「全ての人に適切なるjobを」を目指す僕たちの使命であり、これからの採用のあるべき姿ではないかと思っています。

記事一覧に戻る


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?