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【FXトレード】握力という名の目に見えない力の話し

  • 少しの利益でチキン利確してしまう

  • 自分が利確した後にいつも伸びていく

  • もし握ってたら大台だったのにと後悔してしまう

FXトレードをしているとこんなことをしてしまう、または遭遇することはたくさんあります。
上記のようなことに当てはまるという多くの方に共通しているのは「ポジションを保有し続ける力=握力が弱い」ということです。
わかっていてもついついやってしまう「クセ」のようなものなので、ポジション保有中はいつの間にかやってしまっていることも多いでしょう。
ただしこのクセが発動するときには【前提条件】が付きます。
それは「ポジションが含み益であること」。
今、目の前で含み益になった保有ポジションを「自分で決めた到達目標まで保有することができない」のです。
これにより大きな利益を得られる可能性があった機会を逃し、後悔をして悩んでしまうのです。

しかし個人トレーダーの多くはエントリーする前にしっかりと分析をしていますし、エントリーポイントや到達目標を事前に決定してトレードに挑んでいるはずです。
では、なぜこんなことが起こるのでしょうか。

本当はやりたくないのにやってしまうこの行動には心理的理由があります。

【含み益だったポジションが戻されてしまい損切りになったことがある】
【資金が1円でも減ることが耐えられない】
【負けるくらいなら微益の方がマシと思っている】
【わずかな値動きによる含み益の増減にイライラする】

思い当たる節はあるでしょうか?
含み益になったポジションを握れない握力の弱さは「心のざわつきによる逃げ」であることがほとんどです。

一方でこんなことはないですか?

  • 勝率9割なのに損益がマイナス

  • 含み損の時だけ握力が無限大

無駄な握力と呼ばれる、いわゆる「塩漬け」をしてしまう行動にも心理的理由があります。

【含み益を一度見てしまったのでせめて少しでもプラスで終えたい】
【やっぱり資金が1円でも減ることが耐えられない】
【相場は大きなレンジだからきっと戻ってくる】
【プラマイ0になったら逃げよう】

どの感情もいわゆるコツコツドカンの典型例です。
相場が自分に都合のいいように動くはずはありません。
結局は自分自身のお金が減ることが耐えられない=「必要な損失を許容できない」ことに行き着きます。

しかし頭ではわかっているはずです。

【勝率100%なんてありえないこと】
【根拠が崩れたら損切りしなきゃいけないこと】
【戻ってくるのがいつになるかわからないこと】

それでも心が拒否してしまうのです。
心の奥底でわずかに考えてしまう「少しでも増やしたい」という欲が利益方向の握力を弱くし、「お金が減ることの恐怖」が損失方向の握力を無駄に強くします。
損失方向の握力が無駄に強いというよりは「諦めに近い思考放棄」による【放置】のほうがニュアンス的には近いでしょうか。

「だったら含み益のときに長く持てるようにメンタルを鍛えたり、含み損のとき潔い損切りをできるように訓練すればいい」

どこからかそんな声が聞こえてきます。
なるほど。しかし果たしてできますでしょうか?
まさか自分ならできるはずと思っていませんか?
なら、なぜ今まで出来ていないのでしょう?
訓練していないから?まさか訓練もしないで戦場へ出てきたのですか?

実は私自身もそう思っていました。
自分ならできるはず」「訓練すればできるようになるはず」
利確を耐え、損失を許容する心の力…言い換えれば「忍耐力」
しかし耐える力をどう訓練する?誰にも叱られたり注意されたりしない状況で?そんなに自分に厳しくしたことはあったか?
それでも「きっと自分にはできるはず」とそう思っていました。

しかし現実はそう甘くはありません。

「例えトレードで負けても定期的に収入が入る状態で生活している兼業トレーダー」であった私に、試合前のプロボクサーのように何があっても苦しい減量を耐え抜く精神力や日々のトレーニングを耐える忍耐力が身につくはずもありませんでした。
プロボクサーでさえトレーナーと二人三脚で叱咤激励されながら乗り越えているはずなのに、トレードという孤独な戦いの中でたった1人で行う訓練はあまりにも早く崩壊しました。
人は誰しも自分に甘く弱い心を持っています。
だからこそダイエットや運動習慣、食生活や生活リズムを毎日正しく行うだけの簡単で単純なことですらサブスクリプションのビジネスになってしまうほど、一人で続ける訓練や勉強は難しいことなのです。

もちろん、これを1人でやり抜ける人は存在するでしょう。
わずか一握りだけ、超ストイックと周りから言われるような自分に厳しい人達なら可能だと思います。
そんな人達ですら、ランダム要素の多く含まれる相場では理不尽に損失を被ることもあるのです。
それでもルールを遵守し含み益を抱えているポジションを目標まで握り続ける力や、許容範囲を超える前に握ったポジションを手放すことができる力を本来は「握力」と呼びます。
握り続けるだけが握力ではなく、時には離す力も必要だということです。

ここで一つの疑問が出てきます。

【握力は一人では鍛えられない?】

個人的には「難しい人は一定数いる」と思っています。
こんな話をしている私自身も損切りするときはと「はいはい。切ればいいんでしょ!なんだよっ!くそっ!」と言いながら損切りすることがほとんどです。
損切り時に冷静にいられることはあまりありません。
そんなに精神的に強くもありませんから。
その後取り返そうと追いかけでトレードしないように全力で自分の心と戦うことが毎回大変で、表向きは負けた時でも平気な顔をしていますが心は穏やかではないこともたくさんあります。

そして私は自問しました。
果たして今後「この精神的戦いを続けられるのか」と。
「家族や友人に負けているときでも優しく接することができるのか」と。

そんなときに世界を舞台にテキサスホールデムで活躍する海外のプロポーカープレイヤーの本にこんな一節がありました。

「自分が無くしても痛くもかゆくもないと思える金額でベットしてみるといい。そうすれば自分以外のプレイヤーの顔色の変化に気づけるはずだ」

FXに転換するならば「ロットを1/10まで下げて取引をしてみる」と言い換えてもいいでしょう。
FXではよく言われる【ポジションを保有したまま熟睡できるくらいのロットで運用するべきである】に通じる言葉です。
なるほど、一理ある。
それなら精神的に苦しくもならないだろう。

しかしロットを落として取引をすることを試したことがある方はお分かりだと思います。
確かに含み益を抱えたポジションの保有をすることに負担もないし、精神的にも余裕があるのでチキン利確することもありません。
ポジションを保有していても気にならずぐっすりと寝られるのですが、こんな気持ちでモヤモヤとします。

【資金が一向に増えない】

この取引では事前に決めた目標地点までポジションを保有し、想定したシナリオ通りに利確した時の口座残高は、200,000円から200,200円になりました。
獲得pipsは100を超えているはずなのに。
わかっています。
これが月に10回出来れば20,000円となり月利1%で年利は12%となり、投資として優秀な数字であること。
もし口座残高が2000万円だとすれば、この取引は20,000円の儲けとなり1日の利益額としては十分であること。
しかし2000万円の貯金もないし、レバレッジの恩恵を受けながら効率的にお金を増やせるからこそFXを選んだのではなかったのか。

モヤモヤは一向に晴れません。

レバレッジの恩恵を受けながら、うまく取引できる方法はなにかないのか。
モヤモヤを解消するべく試行錯誤を続ける中で私はある結論にたどり着きます。

【感情が入らない自動売買システムに自分のロジックで取引させればいいのではないか】

自分が使用するロジックが相場に対して優位性があることは、過去検証やこれまでの取引から想像するに「問題ない」と思えるものです。
しかし【稼ぎたい、負けを取り戻したい、負けたくない、取引しなければ増えない】こういった感情がロジックをゆがめ、取引ルールを破らせ、感情的なトレードを多くしていきます。
そこで自分のロジックを自動売買に落とし込みルール化してしまい無感情に取引を繰り返せば、「含み益をみたら決済したくなる感情」に振り回されることもなく、明らかに【目に見えたチャンスが訪れたときにだけ】自身の手でトレードを行うことができるようになるかもしれない。

そしてこの2本立てにすることで

「ポジションを持たなければ利益を得ることがない」

という心理的焦りを自動売買のトレードにより解消し

「チャンス時は絶対の自信をもって裁量で取引をする」

が組み合わさり「自分の手で稼いだこと」という承認欲求と「ポジションを持たなければ稼げない」というトレード欲求を満たすことができるのではないかと考えました。

ところが…ここでも大きな壁が私の行く手を遮ります。

当時の私はプログラムなど組めませんし、コードに至っては読むことすらできませんでした。
どうすればいいのか。
これから勉強するのか。
どれくらいで作れるようになるのだろうか。

誰かに依頼することも考えました。
しかし自動売買のシステムを作れる方はたくさんいるのですが、誰に依頼すれば納得のいくものが作れるのか見当もつきません。
そして他の人に自分が何年も何百時間も検証したロジックを知られることに抵抗があり、なかなか踏み出せません。

「自分で作れないなら他の人が作った自動売買システムを使ってみよう」

そう思い立ってヤフオク、ゴゴジャン、SNSなどの自動売買システムをたくさん見て回りました。
しかし配布や市販されている自動売買システムには裁量一本だった私にとって大きな問題が存在しました。

【使用しているロジックが公開されていない】

自分のロジックに信用を置き裁量取引で結果が出ている状態で「どんな取引ルールか公開されていないものを使う気にはならない」というのが初めに感じた感情です。
今ではEA開発を自分で行っているので優秀なEAを見極める目も少しは養われこのような感情を持つことはありませんが、裁量トレーダーがEAを毛嫌いする理由にはこの辺りの感情が関係しているのではないかとも感じます。

さらに自動売買の運用には使用者の心理的負担を増長させるようなさらなる欠点になりえる可能性がありました。
それはトレードロジックが非公開であるからこそ

「収支がマイナスになってきた時に、その自動売買システムを信用できず使い続けられない」

という2次的不安要素が待ち構えていることです。

これはとても大きな問題です。
本来自動売買システムは長期運用を前提としているので短期的には収支がマイナスに偏ることはもちろんありますし、最大DDを超えるまでは「許容範囲」です。
一時的なマイナス収支は「当たり前」に起こる現象です。

もし自動売買システムの開発者が顔も名前も性格も知っている方なら信頼もあり信用できるので一時的なマイナスくらいなら我慢できるかもしれませんが、配布、販売されているほとんどの自動売買システムはその条件に当てはまりません。
インターネット上での表面しか知らない開発者が作ったEAをバックテストしか頼るものがない状態で果たして使い続けられるでしょうか?

もちろん、長い期間のバックテストに耐えた結果や、長期的なフォワード実績、開発者のリアル運用データが揃っている自動売買に関しては、そんなことを気にせずに使い続ければいいと思います。
優良な開発者さんは自動売買システムを開発/販売することで長期的に収入を得ることを目的としていますので、粗悪なものを市場に公開し自分の名前を貶める(自動売買システムが売れなくなる)ようなことはするはずはありません。
とはいっても、どのようなEAが粗悪なものでないのか、その辺のリテラシーは使用者も勉強しておく必要はあります。(勝てるEA勝てないEAということではなく、ある期間にフォーカスして過剰に最適化されておらず、きちんとした根拠の元で開発されたものであるかどうかです)
しかし複数の自動売買システムを稼働させるためのポートフォリオを考えた時に、まだまだそのような自動売買は数が少ないのが現状です。
では、

【実績が豊富で公開されている自動売買システム以外を信用できますか?】

私は「NO」でした。
そこで私は自動売買システム(以下EA)を自作することにしました。
自分で作れば内部ロジックは自分で組むことができるからです。
いつどんな時にエントリーして、リスクはどれくらいで、どんな時に負けやすく、どんな時に勝ちやすいのか。
全て私の考えに基づき作ることができるのです。
自分で使うためのEAなのでバックテスト上の見た目を良くする必要も無く、過剰最適化もありません。
そして自分自身がこれなら大丈夫だと開発し使用するので、成績が振るわない時期が稼働初期にきても、心はざわつきません。

しかしいざEAを自作するといっても当時の私は「コードもかけなければ読むことすらできない、いやインジケーターさえ作れない」ド素人であったことはお伝えしました。
でも作ると決めて1ヶ月後には右肩上がりのEAを作ることができていました。
その理由は「すべてコピペでOKでサポートまでついているEA開発のテンプレートを手に入れたから」です。

まぁ以前の私のnoteを読んだことがある方はお分かりだと思いますが、私はできないことを覚えるのに無駄に時間を使うくらいなら「できる人から教わることで時間を節約する」ということを繰り返してきました。
裁量取引ではテクニカルの師匠がいますし、ファンダメンタルズのことに関しても別の師匠がいて、スピーチの技術やライティングの技術も教わった先生がいます。
別でお仕事をさせていただいているスポーツトレーナーもその競技を始めた時には師匠がいて一から仕込んでもらいましたし、大好きなキャンプにもテントの立て方かた紐の結び方まで教えてくれた先輩がいます。
そしてEA開発にもコピペで完了するツールに加えて全くコードが書けない私は詳しい専門の方がサポートとしてつきました。
いうなれば「一般道ではなく高速道路に乗って最短で目的地へ向かう」という感覚に近いものです。

自動売買の制作に興味がある方は下記のバナーのリンク先からメルマガに登録してみることおすすめします。
無料で購読できますし、「2024年4月18日」までなら特典として無料のPDFが貰えます。
解約はいつでもできますが、無料で様々な情報を発信してくれていますので見るだけでも価値はあるでしょう。

さて、話がずれましたが【握力】というものは、個人的な見解で言わせてもらえれば「鍛えることはできなくもないが精神を削られる負担の方が大きい」と感じています。
裁量時代の私は仕事以外の時間をすべてトレードに費やすなど、家族をほったらかしにしてしまった時期もありました。
負けが続いた週末などはどこにも出かけず、メンタルを鍛えられるという本を朝から読み漁り、検証を重ねて自分の使うロジックに磨きをかけ翌週に臨む日々を繰り返しました。
しかし、いざ自分のポジションが含み益を抱えると利確したくなる衝動に駆られてしまう…
そしてまた自分を追い込みメンタルを鍛えようと努力する。

「そろそろ乗り越えてもいい頃だろう」

これを何十回も繰り返してもまったく鍛えられている感じはしませんでした。
結局はある程度のレバレッジを効かせた状態で含み益を抱えると「目の前にある利益を自分のものにしようと決済をしてしまう」のです。

【以前に大きな含み益が含み損になることを目の前で見てしまったことがあるから】

もう一種のトラウマです。
この経験は私の心から消し去ることも拭い去ることもできませんでした。
もしかしたら、鍛えることができた方もいるかもしれません。
ただ、余裕のない私には無理なことでした。

しかし今はある程度は我慢できます。
含み益になったら建値にSLを引き上げ、もし切られてしまったら「この取引には縁がなかった」と割り切れています。
これは日々のトレードが自動売買により行われていることで【お金を増やすための行動はちゃんと行われている】という余裕があるからです。
私自身の取引で行うのは「負けないと確信できるところまで待つ」こと。
もし予想よりも早く想定方向に向かってしまったとしても「行かれたら嫌だからとりあえず入っておくか」という感情もありません。
これは別に私の【握力】が鍛えられたわけではありません。

【自分自身が納得して作り上げたEAが取引してくれるから】

自分自身で作り上げたものなので、自作EAに対する信頼が他の方が作ったEAに比べて圧倒的に高いだけです。
そりゃそうでしょう。
自分のロジックがベースになったものですから。

  • 勝率がいいのに収支がマイナスな方。

  • コツコツドカンがやめられない方。

  • チャートの前から解放されたい方。

  • 新しい収入源を探している方。

もしこのような方がいるのであれば、ぜひ自動売買システムを自分で作れるようになってみてください。
全く違う世界が広がってきます。
生活を豊かにするために始めたFXで苦しんでしまうのは本末転倒です。
裁量でしっかりと勝てるようになるのもよし。
自分のロジックをEAに落とし込んで取引させるのもよし。
EA開発者としての新たな道を選ぶのもよし。

握力は鍛えられるかどうか。
そんなことに悩むよりも別の道を模索することも、それもまたFXなのです。

皆様のトレードライフに良い結果が訪れることを。

※本note内でご紹介したメルマガに登録していただいた方には、別途daiceより個別にメールを差し上げます。お得な情報をお送りいたしますのでぜひ楽しみにしていてください!


フリーランストレーダ― / EA開発者      daice


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