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Vol2 波の流れを見るために必要な「波形」を一貫して取れるようになるためのワークアウト

この波はきっとここが起点で…こうなるから…ここが1波目となるんじゃ……(他の人の分析を見て→)なんでそこが起点なのー!わけわかんなーい!

今の上位足の流れは上昇!この下落は調整のはずだから…お!節目で長めの陽線出た!ここでロングだぁぁぁ!………あれ?あれれ?なんでそこ割ってくるんだー!陽線でたじゃーん!


皆さんこんにちは。或いはこんばんは。(流行らせようとしてますw) 専業トレーダーのdaiceです。
チャートに描かれる波の動きってなんだか曖昧で、規則性があったり無かったりでどう読めばいいのかわからなくなること多いですよね。

今回は波の方向性(波動)を見るために必要な「波形の認識」という点にフォーカスして、前回も登場頂きましたAさんが「波の方向性を見るための波形認識」のワークアウトに取り組んだ全工程を、Aさんの回答に対しての私の添削画像や解説全文を掲載しています。
(ワークアウトの資料と波形の取り方のルールは前回のnoteで配布済みです)

「波形って何?波動なら聞いたことあるけど?」と思う方もいると思いますので、簡単に説明しておきますね。
まず波動と呼ばれるものですが、これは
「上へ下へと波打つように動いている価格の波がどちらの方向へ流されやすくなっているか」
というのを判断するために使う環境認識の一つです。これは「1波目が出たから3波目を狙いたい」とか、「流れは上昇に傾いてきたよね」なんて言葉を目にしたり耳にしたりすることがあると思いますが、この「価格の波が今後行きやすい方向の優位性はどちらにあるのか?」ということを判断してしていくのが「波動」と呼ばれるものです。
エリオット波動やウォルフ波動、細かくいうとN波動やE波動なんかも全て環境認識時における優位性を判断するための「波動」に分類されます。
(この解釈は波動師を名乗るdaice独自の解釈です。違う考え方のトレーダーさんもいることを前提に読み進めてください)

さて次に波形ですが、これは
「波動の中にある小さな片波(下記図を参照)が折り返したのか、折り返していないのか?」
を見極めるために使うもので、「大きな流れの波の中にある小さな波の動きを見る」ために使用したりします。
波形認識をわかりやすく言えば、
「ジグザグと動いている折れ線グラフのような価格の頂点を決めていく作業」
ということになります。どこで折り返したのか曖昧なジグザグの折れ線グラフの頂点を「折れる場所はココ」と、一貫したルールで持って決めていく作業ということです。

言葉で説明するよりもみていただいた方がはやいですね。では早速Aさんとのやりとり、ご覧ください!

今回の記事の中には私の手法や相場への考え方が大いに記載されております。膨大な検証により培った独自の考え方も多くありますので、他の手法を持つ方とは違った相場の見方なども含まれます。
また細かい手法や解説などの内容が含まれますので有料とさせて頂きました。気になった方だけご購入頂ければと思います。


Chapter①下準備

>Aさん
日足はヒストリーデータが足りなかったので、通貨を変えて合計で50枚、
ユーロドル、ドル円、ユーロ円、ポンドル、ポン円、オージードル、オージー円、
で行きたいと思います!

>daice
これから手書きでの波形認識トレーニングに入ります。2週間はモニターも必要なくなりますが…
今は我慢です!!

そして、こんなときは…???どう取ればいい???というのが出たときはご連絡下さい。
こういった作業をやる上でよくないのは、こんな感じだろうなでやってしまうことですね。

波形の取り方は何種類か流派みたいなのがあるのですが、私は資料に記載の取り方を採用していますので、今回のワークアウトはそのルールに乗っ取ります。

>Aさん
承知いたしました。
そうさせて頂きます!

基礎こそ奥義だと思いますので、ゼロベースで、これからしっかりやって参ります。
私は、こういうのを臨んでおりました。
精一杯、取り組んで参ります。

今日中に100枚の印刷を終わらせます!
そしてチャートのカラーリングをdaiceさん仕様に変更です!先ずは、見た目から!

>daice
そこはいいのに(笑)
普通は陰線を青にしている方が多いですが、私は下落は赤字と言うことで陰線を赤にしてます。
よく逆じゃないって突っ込まれますけどね。

波動での環境認識は「入る場所、利確する場所、損切りする場所」はルールを守っていればほとんど迷いません。そのシナリオに沿って動いていくものという前提でポジションを持ちます。

そして、違う動きなら切るだけ。

習得するのに経験値が必要なので検証量が多く、諦める方が多いのですが、ローソク足を直接見るのでインジケーターを使った環境認識よりも判断に迷う場面が少なくなります。形が決まっているので理論派にはいいですね。

>Aさん
なるほどです。
理解力が低く、作業時間も多めに掛かると思いますが、普通の倍の時間を掛けてでも諦めません!

私は毎朝5時~5時半に起きて、そこから30分~1時間が仕事前の朝練の時間です。
改めて、明日からもどうぞ宜しくお願い致します!

Chapter②波形認識をする理由

>daice
こーんな感じで、バシバシ線引きまくってください。なんか四角とか書いてますが、これは気にせず波形のみを書き込んでみて下さい。

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>Aさん
そんな感じですね!しっかり成長出来るように、まずはコツコツ100枚がんばります!

念の為、勉強の順番を確認させて頂きたいのですが、
❶日足50枚に波形の線引き
❷1時間足50枚に波形の線引き
❸適当に2,3画像を新たにスクショ
❹1画像につき、2枚プリントアウトする
❺2枚連続で同じチャートに波形を記入する
❻daiceさんに提出する

これを2週間以内で!

こんな順番で間違いないでしょうか?

>daice
まず❻は終わった分を毎日提出してください。毎回添削をして間違いがないか確認します。
❸のところは❶と❷で使った「チャートの中から」適当に2.3枚選んで再印刷をして、先にやったチャートを見ずに書き込みます。
なので❹は1枚でOKです。
❺は最終試験なのでこちらからお渡しします。

わかりづらいか…

例えば1〜100までチャートがあるとして全部の書き込みが終わった後に、適当な番号のチャート(ここでは例えとして57番と73番とします)を選んで、それを再度印刷して新たに波形を書き込みます。

新たに書き込んだものと、ワークで書き込んでいた57番と73番とを照らし合わせて(答え合わせの後のものと)90%以上の一致が起こるまで繰り返し続けます。

これでわかりますか?

>Aさん
ありがとうございます!早速本日から取り組みます!まず1枚やり終えたらご提出させて頂きます。
いつでもお構いない時に、ご確認頂けると嬉しいです。

宜しくお願い致します。

>daice
大変だとおもいますが頑張って下さい!

>Aさん
■日足 各7年分 7通貨ペア
EURUSD
USDJPY
GBPUSD
AUDUSD
EURJPY
GBPJPY
AUDJPY

■1時間足 2年分 3通貨ペア
USDJPY
EURUSD
GBPUSD

100枚の内訳です!

"私は未来の勝ちトレーダー"です!その為の最重要の基礎の勉強ですので、少しでも効率を上げる為の先行投資です!
勝ちトレーダーなので、こんなもの(へ)みたいなものです!

では、開始します!

>Aさん

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なかなか時間が掛かっちゃいました。いつでも結構ですのでチェックをお願い致します。

>daice
初めて引いたにしては、精度高いですね!中々です!

では、丸のところを2カ所確認してください。
始値を切り上げ、切り下げている足があります。

この辺は実際の相場では、まとめて見ることもあるのですが、それは流れを加味した裁量になるので、このワークの場合はルール内は全て取って構いません。

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>Aさん

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早速ありがとうございます!このような認識で宜しいでしょうか?

>daice
そこではありません。
ルールには「最初に出た陰線の始値を切り下げて終値も切り下げた陰線が3本以内に出た場合」とありますので、青矢印の陰線にそのルールに適応される。が答えです。

ハラミになって揉んでいたら4本でも5本でも取ることはあるのですが、まずは基本なので3本以内ならカウントしていきましょう。
2本を合算させるのは今後やっていきます。

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なぜこっちで取っているのかは後で詳しくやりますが、次の押しの位置を見れば…まぁ答えですね。後付けみたいな解説になってしまいましたが。

>Aさん
解説ありがとうございます!あまり詳しくはわからないのですが、ローソク足ダウ的な考えですか?

>daice
あんまり先入観を入れずにただひたすら作業をして欲しいのですが、理由は知っておいた方がやる気も出ますかね(笑)

ローソク足が2本実体で確定し、さらに始値と終値を同時に更新しているときは、波はその方向へ向かおうとする力が働きやすくなっている状態になっています。
その習性を利用して波形をとり、現在の力の方向を可視化するための波形認識です。
つまり「ちゃんと調整したのか」とか「ちゃんと波の方向は変わったのか」を見極めるための入り口の判断をするためのものですね。
ざっくり言うと
「ジグザグとした波の動きの頂点を明確につけた時はいつか?」を見ているということです。
ローソク足というのは、現在の状況を知る最速のインジケーターなので、裁量判断の入り口をここに設定することで値頃感での無駄打ちを防ぐ効果もあります。

例えばこのルールに当てはめると、日足で下落トレンド中に陽線が出ても「始値と終値を更新する陽線の2本目が出ていない場合は戻しをまだ明確に付けていない」ということになります。
なので、陽線が1本だけの場合や始値と終値の両方を更新していない場合は「まだまだ下落するかもよ。値頃感でロングしちゃダメだよ」ということですね。

また、上記のような場面で
●売りの利確が入っていない
●明確な戻しがないからここからは売れない
●下げ止まったということは底じゃないか?

などという心理がトレーダーにかかると、ローソク足はこのルールが適応されるような波形は作らないことが多いです。
まだまだ下げたい人と、ここらで上げたい人達の注文が交錯するからですね。「その拮抗を破るのが始値と終値の同時更新」という解釈のもとに作ったルールです。

今後多くのこういった場面を見ることがあると思いますので、経験値を養うためにもルールをしっかりと守って細かく細かくやった方がいいのです。基本の上に応用が成り立ちますので、小さな所の添削もすると思いますが、しっかりやっていきましょう。
応用できるようになると、下落→レンジ→下落というパターンには特に効果的に利を伸ばせたりします。

……あぁー言っちゃった…忘れて(笑)

>Aさん

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"始値と終値を更新するローソク足2本‼︎という法則なんですね!なるほどです!非常に分かり易いです!

すみません。大きな波形を描くのを抜かってました。新たに蛍光ペンで書き込みました!

>daice
そのルールは「ダリオット波動では」という認識でいてくださいね。波形にも色々あって取り方の違う人もいますので。

お?大きな長期波形も?そこまで一気にやっちゃいます?なら中期の波まで一緒にやっちゃいましょうか!

黄色は月足レベルだと思うので、週足レベルの中期波形を想像してやってみましょうか?

ただし!
日足レベルの波形を疎かにしないことです!

>Aさん

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ピンク点線で中期をイメージしました!
意識したことは、日足の細かい波形を基準に、ざっくりダウを意識してみました!

>daice
いいですね。
ただ、今はとりあえずダウは無視していいですよ。波形の認識トレーニングですので。
ダウは後で死ぬほどやります(笑)

あと99枚。頑張りましょ。

>Aさん
うーん…うーん…すみません。こんがらがりそうなので、とりあえず日足だけを波形ルールに則ってやっていきます。

>daice
OKです(笑)
ひとつひとつでいいのですよ。途中で嫌になるほど色々出てくるので…

>Aさん
はい!そうします!

波形を書き込んだものは全部送付致します。
もちろん全部チェックして頂かなくて結構です!

適当に定期的に見て頂ければ助かりります!

>daice
いーや、全部チェックしますよ。
この部分を疎かにすると、後で後悔するので…ね。

>Aさん
ありがとうございます!よろしくおねがいします!

Chapter③波形の「リペイント」

>Aさん
今日は先ず2枚提出させて頂きます。
少し判断に迷ったところにマーカーを入れております。

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>daice
1枚目ですが、悩んだマーカー部分はその取り方でOKです。

添削の緑線1つ目は、こういうところを細かく取っておく癖をつけておくと、後々役に経ちますので覚えておいてください。

緑線2番目は始値を切り上げていないので、1本で取るところです。

緑線3番目は私の書きミスです。合ってます。

その後の高値を抜いていくところは波形の取り方に少し悩む難しいところですが、ルール通りその取り方でOKです。

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2枚目の左側、1つ目のマーカーの位置のように上に下にグチャグチャなところは波形が取れないので一まとめで構いません。誰も何もできないカオスです。
どのみち、そんな状況ではトレードしないですしルールに収まりません。

2つ目のマーカー位置はOKです。

次に青丸の位置。
一度上に振った直後に同じ大きさの陰線が出ています。
そのため、波形のリペイントを行います。
図でかきましたが、もしリアルタイムで左側のように取っていた波形を同じ大きさの陰線が直後に出たときは1本にしてしまいます。
波形が確定した後に正しく書き直すということをしておくと、後できっといいことがあります!

波形の取り間違いに対する修正は赤線です。

補足をすると、1番右のマーカー部分のダブルトップのところはその取り方でもいいですし、ネック部分の行ってこい部分がルールに接触するので、赤で描いた図のようにリペイントして無視でも構いません。
ルールに対して微妙なところはどちらでとっても構わないのです。なぜなら「そんなところでトレードしない」からですね。

また、波が汚くなりがちな指標によるチャートの乱れや市場切り替え時間は、通常ヒゲとなることが多いですが時間によっては実体で残ることもあります。
こういったテクニカルの検証中は指標や市場切り替えの時間を加味していないのでわかりにくいですが、明らかに規律を乱しているものは後からリペイントで修正をかけます。ファンダメンタルはは織り込み済みとするのがテクニカルですので、一応ちゃんとリペイントして下さい。
特に右側が見えている出来上がったチャートでやるので、その後の動きに引きずられ無いようにしましょう。

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>Aさん
とてもご丁寧にありがとうございます。

少し復習をしております。
添付の1枚目の最後の青枠部ですが、ここはやっぱりピンクの印のところは、逆Nと捉えた方がイイのではないでしょうか?

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>daice
見落としてました。ナイスです!

そこは切り上げの陽線なので波形を取ってください。ちなみにこの波形取りの検証中はN、波動、ダウは無視して下さい。本来波形取りは流れを見るためのものですが、今はルール通りにいつでも取れるようになるための練習なので、裁量は慣れたらで構いません。

>Aさん
ありがとうございます!
なんとなく少しずつですが、波形の取り方が分かってきた気がします。

>daice
波形はどちらの方向に向いているか判断するものなので、無感情に見えるようになるまでは理論的な方向はどちらかなどは考えない方がいいですね。

>Aさん
承知しました!
このケースですが、この矢印部はもし陽線なら波形を見ますが、これは陰線になっているので「この場合は波形として認識しない」で宜しいでしょうか?

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>daice
そうです!波形だけで見た時は
「窓開けてみたけど流れは変わりませんでした」
ということなので、波形は下向きのままです!

>Aさん
なるほどです!ありがとうございました。
今日はあと数枚やりますので、終われば纏めて送付させて頂きます。
またお時間頂ける時に、ご確認頂けると嬉しいです。

>daice
わかりました。届き次第順次確認しておきます。

>Aさん
送ります。よろしくお願いします。

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>daice
急にいっぱい来たww
とりあえず4枚の添削を送ります。

初めの1枚(5枚目)はOKです。波形がわかりやすい流れなので、比較的やりやすい場面でしたね。添削なしです。
次の3枚(6.7.8枚目)は少しずつ訂正箇所あります。確認してください。

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最後の1枚(9枚目)。
急落ところで陰線のヒゲ先ではなく次の足の安値でとっていますが、流れの中に組み込まれているものはヒゲ先まで取って構いません。

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逆に紫矢印の箇所は、流れに逆らうような陽線のヒゲなのでこれはノイズとして無視します。
前回の規律を乱していると同じですね。

細かいところの見落としがありますが、数をこなして慣れてくれば大丈夫だと思います。

>Aさん
早速ありがとうございます!
添削頂いた振り返り完了しました。

勿体ない取りこぼしが多かったです。
また、急騰/急落のヒゲの考え方についてですが、現在のトレンドに大きく逆らうような場合はノイズとして考えるように致します。

>daice
残りの3枚です。
10枚目の※①の場所は、安値位置をリペイントするといいですね。流れの方向への下抜けから全戻しなので、その安値までを「ひと波」としてカウントです。

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続いて11枚目。
言うことなし!ナイス波形取りです!

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12枚目の※②のところは、コマ足ばかりでカウントできないことはないけれど…みたいになったらひとまとめでOKです。「流れが見にくいところは流れが見やすい大きさで、かつルール内で取る」という感じでしょうか。
丸印のところはナイスカウントです。
もうひとつ波を描きたくなるところですが、ルールに入ってないということでひとまとめはナイス判断です。

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