筆者近況 うつのことなど


私の内情や習慣などに大きく変化があり、人間の生きざま、苦悩の一例として今回、雑記録として自分の後の参考のためいろいろ書こうと思う。

●どうなってしまったのか

まず、私は10月の初旬から中旬にかけておそらくうつ病にかかってしまい、現在も療養中である。おそらくというのはそもそも自己の状況を他人に一から説明することが恐ろしく面倒だという精神状態であったために病院等に行っていないから。軽く調べて、症状からしてうつだと推定したのにすぎない。(今週にはカウンセリングは受けたいと思っているが)状態としては、とにかく何もしたくなく、家はおろかベッドから出たくなく、ずっと寝ていて、時折泣いていたというものだった。

その時はなんでこうなっていたのかはあまり理解していないというか理解したくなかったが、涙が出ていた時に想起されていたのは部活の大会や審査会、学祭のことであったり、ゼミの研究のことであったり、就活の予定ややらなければならない講座のこと、そして授業のことや課題のことであった。それらのことを顧みて後で冷静に原因を分析してみたところ、おそらく上記の事柄が同時多発的に質と量を両立した作業を私に要求してきて、それに対して処理が追い付かなくなり、プレッシャーや恐怖心、責任感、罪悪感、不安感などが覆いつくして脳に過剰なストレスがかかり、器質的な障害を与えたという感じなのかなと思った。
また、上記の様々な社会生活の営みに加えて一人暮らしという自己管理のスケジュールが重なり、生活習慣が大きく乱れたことも大きな要因の一つであると考えられる。

●なにもできない中で試みた回復

そんでもって、地元の家族も直接何もできない状況かつ自分では何もできない状態で私はどう対応したのか。徹底的に何もしなかった。
具体的にいうと、食事はすべてコンビニや外食ですませ、それ以外の時間は極力ベッドで寝たり、iPadでYouTubeを見たりしていた。本当にそれだけしかしなかった。上記の問題に一ミリも触れようとしなかった。とにかく生産的な活動を一切せず、あえて何もしなかった。少し良くなった今だから肯定的にとらえられるが、本当にこうしてよかったと思うしこうするしかなかったと思う。その時は打算的な考えはないし、できなかったからただ無心にぼーっと生きていた。

常識的に考えて人間の精神の健康はしっかりした生活習慣を保つことで維持できるから、しっかり運動をして、日を浴びて、バランスの良い食事をとるべきだと思うが、うつになると本当にそのような正論でしかない観念などどうでもよくなってしまい、ずっと家で引きこもっていたし食事は食べたいと思うものしか食べなかった。(だからマックばかり食べていた)

ちなみに大学は丸二週間休んで単位が危ないが今まで落としたことがないので別に落としてみてもいいかなとか楽観視している。

こんな感じで普通の人間とは逸脱した、社会から隔たれた生活をしていたわけだが、そのおかげでだいぶ良くなってきている気がする。(結果論でしかないが)

●できるようになったこと(できなくなったことと比較して)

向上具合を見るため現在とうつになった初期をくらべてできるようになったことを並べてみる。基本は以前の習慣に戻った。(逆に何ができなくなったのかも詳細に上げ連ねることにもなる)

・朝起きてベッドメイクできるようになった。
・朝起きてからすぐごはんを用意できるようになった。(朝起きた後は椅子に座ってぼーっとするか、またベッドに戻っていた)
・テレビの前でごはんを食べてもすぐ片づけられるようになった。(テレビの前で食事をすると片付けるのに数時間たっていることがあったのでシンクで食事をしていた)
・睡眠時間が7時間前後と規則的になった。(5時間しか寝られなかったり、10時間寝たりとバラバラだった)
・割と気軽に外に出られるようになった。これはまだ過渡期かも。(初期は散歩でさえ辛くて行きたくなかった)
・風呂にすぐに入れるようになった。(風呂に入る意志はあったものの、風呂を沸かしてから2~3時間後にしか入る気にならなかったため、沸かしなおすこともあった)
・掃除ができるようになった。(掃除機をかけるのはほんの少しできたが、トイレ掃除、風呂掃除、シンク掃除などは一切手が付けられなかった。)
・洗濯物がたためるようになった。(初期は本当にひどくて全部まるめていた。もともとこういった家事はきっちりやる人間だったので自分でも驚いた)

・興味のある授業に出られるようになった。
・ゼミにでられるようになった。

このように当たり前のことは当たり前にできるように戻ってきたと思う。

●まだ治っていないところ

逆にまだ治っていない部分をあげるとすると

・洗濯物をすぐたたまない。(たたむことはできるようになったが、すぐにはまだできない)
・基本外食。(マックの頻度は減らしたが自炊はまだきつい)
・メールの確認をしない。
・ラインの返信をしない。(家族とゼミの友達だけ連絡をとっている)
・電話に出ない(家族のみ出る)
・さして興味のない授業に出ない。課題も出さない。
・部活に関係することをしない。
・就活に関係することをしない。
・インスタを見ない。
・気軽に大学に行けない。(行っても残って勉強とかせずにすぐ帰る)
・部員らしき人物がいると避けてしまう。(これはなぜかよくわからない。自分は悪いことはしていないけれど、疾患によって社会性を失うことにもなんらかの罪悪感あるということか)

これらはまたおいおい対処していく。

●やってよかったかもしれない新習慣

そしてのちの参考のため、向上に貢献したと考えられる以前にも行ってなかった新習慣も上げ連ねてみる。

・新聞をたまに読むようになった。(実家にいたときは毎日読んでいたのでそれを思い出してコンビニでたまに買うようになった)
・書店でよく知らない業界誌を読んだりするようになった。(目的性のある行動をしたくなかったので、外出のトレーニングもかねてあえてこういうことをしていた)
・小説をたくさん読むようになった。一週間に一冊読んでいる。(中高生のときの自分に戻った。最近は本当に本を読めていなかった)
・たまに日記をつけるようになった。
・土日に長距離散歩に行くようになった。(タダだけど、得られるものは多い良い暇つぶしかと思う)
・果物をたくさんたべるようになった。食物繊維やビタミンのため。(母にアドバイスされたため実行)
・家から帰ったら、かばんの中身をすべて空にするようになった。(なんとなく。気持ちが整理される)
・新しい腕時計を買ってつけるようになった。
・そんなに興味のないアニメ作品のジャンルにも触れるようになった。

全体にとくに方針とかはないが、本質としてはあえて「目的」に向かわせるような行動ではないということを共有していると思う。つまり、何か成果を求められている行動へリソースを割かずに、成果が求められていないがなにか視野を広めてくれそうな行動にリソースを割くようにしていたということが共通している。

●現状と残る不安要素

結局、現状は多くのことを犠牲にした上で楽しく生きることはできている。上記の対処などや時間のおかげで何もしたくない、何もできないという状況からは完全に脱して、楽しいことをやりたい、面白いことだけやっていたいという気持ちに転じた。しかしまだ、楽しく生きつつも、やりたくないけどやらなければならないこともやっていくという以前の自律した自分に戻ることはできていない。ただ、治りかけが一番危ないという情報を見たので焦らないようにしたい。今はただ不安な要素を外部化してあとで対処していきたい。

以下が不安要素である。

・就活の進行
・卒論の構想
・部活の所属についての処断と説明
・人間関係
・単位をおとしそうな授業への対処(大して大きな不安とはとらえていないが)
・自分の社会性についてのメタ認知

他にもいろいろあるかもしれないが主なものはこれくらいか。

●気づきとこれから

いろいろ失って、そしていろいろ試みて、いろいろ取り戻していくといういままで出会ったことのない状況に面してみて、自分という存在は直観で生きる動物であり、それを習慣や計画という論理的な枠組みで覆って矯正することで社会の一員として生きているだけということに気づき、以前はその枠組みが仮初めであるものの何となくフィットしていたからうまく生きられていたのに過ぎないということが分かった。そして変化が生まれてそれに対応できずその枠組みがゆがむと、いともたやすく自立心と自尊心が崩壊することにも気づいた。だからこれを機に様々自省して、いろいろ試した中で必要なものを残していき、より堅実な論理的な枠組みで自己を形成しなおそうと思った。

しかし、とにかく今は楽しく生きるというフェーズから何もしたくないというフェーズに戻ってしまわないように慎重に選択をし、負荷をあまりかけすぎないように行動していきたい。そして、徐々にやりたくないことに対して手を伸ばしていき、耐性がついたなと感じ始めたら本来やるべきだったこともやっていけたらなと思っている。

また、カウンセリングを受けた結果などもメモできたらなと思う。

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