今週の一首⑤~毎日お題より~

こんにちは。今日も今日とてぼんやりとした締め切りをぼんやりとオーバーして今週の一首について書かせていただきます。よろしくお願いいたします。なぜ毎回こうギリギリなのかというと、昼間は家を近所の自治会連中に見張られているので夜しか原稿が書けないのです。今も思考を盗聴されている可能性があるので頭にアルミホイルを巻いてこの原稿を書いていrおい話しかけるな俺は今読者と話をしてるんdおい頭を触るnだれかきてくれ殺されるーーーーー!!!


生き方に迷うと何も選べずにイオンモールは迷宮になる / くらたか湖春


十一月二日のお題「ショッピング」に投稿された一首。イオンモールから迷宮という飛躍が印象的な歌です。また、この歌のような経験をされた方も多いのではないでしょうか。


イオンモールには何でもあります。食材は言うに及ばず、家具屋、家電屋、花屋、保険屋、クレジットの使えないミスタードーナツ、ゲームセンター、フードコート、ATM、マッサージ店、クレジットの使えないミスタードーナツ、ファミレス、雑貨屋、クレジットの使えないミスタードーナツ。とにかくありとあらゆる店舗がその圧倒的な物量をもってお客に両手を広げているのです。


そんな圧倒的な物量の中、生き方に迷いを抱えた主体がさまよっている。生き方の迷いが具体的に何なのか明言されていませんが、下句の迷宮というワードからかなり迷走しているのではないか、というのがうかがえます。「生き方に迷うと」の部分に関しては、人によっては「もっと具体的に描写を」と言う人もいるかもしれません。しかし、このまとめ方でなければ大多数の読み手の共感を呼ぶこともないのかな、とは思います。また、下句の「イオンモールは迷宮になる」も活かしにくいでしょう。自分だったらどうするか、熟考するのが楽しい部分でもあります。


選択肢が多いからこそ一つに絞ることができず逆に困ってしまうということは間々あることだと思います。もしかしたら主体は所謂自分軸的なものが希薄で、他人の意見に流されやすい人物なのかもしれません(あくまで私の解釈の一つです。間違っていたらすみません)。そうなると天文学的な商品数を誇るイオンモールがあっという間に迷宮に変わってしまうのは想像に難くありません。

職を変えようか迷っているけど成功する保証はどこにもないし、そんな状況でこの新しいカーテンを買ってしまってよいものか、今日は子供にすき焼きを食べたいけどその分のお金を旅行のための貯金にまわした方が有意義なのではないか、というか旅行して何するの?結局グルメ旅なのでは?家族のために保険を考えたいけど全然わからないし保険料は抑えたいしでもよく考えたら今必要なのかetc...相談する相手が一緒ならまだしも、おそらくこの主体は一人でしょう。主体の心細さもじんわりと伝わってくるようです。

さらに、迷宮というのは出口が非常にわかりにくいものです。ただ何を買うべきか迷ってうろろしているだけではなく、最終的に迷宮の中から出られなくなってしまうのではないか、というぼんやりとした不安も感じさせます。


ちなみに私は仕事帰り(朝十時頃)にたまにイオンのフードコートに行きますが、土日は本当に家族連れとカップル、そして高齢者グループしかおらず、ある時やけになって朝食後に大量のメダルをゲーセンで購入し、たった1ゲームしかやらずにその辺を通りかかった中学生に全部あげたことがあります。

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