見出し画像

🎬PERFECT DAYS

さすがです👍役所広司さん✨✨感動‼️

渋谷を舞台にトイレの清掃員の平山という男が送る日常を描いた作品。
役所広司さんはこの作品で第76回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞。

この映画は、主人公の平山の過去などは一切語られない。見ている人の想像をかき立てる。説明のないところがまた良い。見終わってからいく日も尾を引いて考えるから。

前半は、日常生活の音しかない。
朝、平山が目を覚ますのは近所の女性が庭を履く竹箒の音。
布団をあげる音
歯を磨く音
顔を洗う音
タオルをパンパンとする音
小さな植物🪴に霧吹きする音
鍵の音
ドアを閉める音
自販機からコーヒーを出す音
車に乗り込む音
車のカセットからの音楽

実際に始まるトイレ清掃では、流れるように
あっという間に綺麗に清掃する。
朝のトイレは、特に汚い。
だが、淡々と清掃を行う。そこに感情はない。
しかし、そこで出会う様々な人、もの
目線だけの会話、いつも見る人、そして、トイレにあった⭕️❌ゲームのやりとり

昼は神社のベンチでサンドイッチを食べて休憩
空を見上げて木漏れ日を味わいフイルムに収める

清掃が終わると
銭湯で鼻までつかり
いつもの大衆居酒屋で
「今日も1日お疲れね」と軽く一声かけてもらい
いっぱいの焼酎と少しのつまみを味わう。

家に帰ると文庫本を読み眠る

その夢はモノクロになるので
何か主人公の過去が見られるのかと期待はするのだが
断片的で 
私には読み解くことができなかった
ただ、木漏れ日がいつも揺れていた。

静かな時間が流れる。呼吸をしているように映画は進む。ただただ、清掃員の日常を見る。毎日のルーティーンこそ揺るぎない決意が感じられる。そして、すでに、意識せず繰り返す行動の中に大切なものが入り込んでいる。この映画は、今、日本に存在している大切なもの、日本人が忘れかけていそうな感性を呼び覚ましてくれるような気がする。

日本人には虫の声が声として聞こえる。他の国の方達は、雑音、うるさい音として聞こえる。この違いを聞いたことがある。
そっと、耳を澄まして
日常の音を味わっていく
心の余裕
その心の余裕の中に
人を思いやる心
そして
人間ってなんて
愛おしい存在なんだ

音がなくても感じる心
目と目で通じ合う心
互いを知らなくても
なんとなく
共通の寂しさを感じる心
人とつながることの幸せ

最後に車を運転する主人公の平山がスクリーンいっぱいに広がる

最初の辛さ、寂しさ、悲しさを噛みしめたような表情から
全てを受け入れた笑顔へ。

木漏れ日って
風が起こるから生じる
そのようなセリフもあった。
まさに、人生は生きているだけでパーフェクトで
小さな風の中で 
それでも柔らかく微笑んでいられる。
私もそうでありたいと思った。

毎日を丁寧に味わって生活してみよう。
音を感じたり、言葉になっていないことを感じたり
五感を育てていこう。
丁寧に丁寧に
ゆっくりゆっくり

実際、いつもは難しいのかもしれないけれど………

PERFECT DAYS   良かった………。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?