メタバース「P」報道部④
こんにちは、メタバース「P」管理局員、クレムです。
今日はPの中にある自然豊かなエリアへご案内します。今いるレストランエリアからは少し距離があるので、テレポートシステムを利用しましょう。
瞬間移動もできなくはないんですが、如何せん脳への負荷が大きいので、移動は大抵カプセル型の乗り物を利用します。短距離だったらセグウェイなんかも人気ですね。手に入れたい場合は実績の解除か、ショッピングエリアでお買い求めください。
あ、そうだ、今度の大型アップデートで、頭頂部に装着するだけで飛行移動が可能な黄色い小型機械が導入されるとか、しないとか。楽しみですね。
さあ、着きましたよ。
ここは自然エリア、その名の通り海や山、草原など、緑と水源にあふれた場所です。ヴァーチャル映像だと言ってしまえばそれまでなのですが、草木の匂いや風の音など、視覚、聴覚、嗅覚に至るまで、非常に再現性の高いエリアになっています。お仕事の合間のリフレッシュとして訪れる方も多いですね。かくいう私もすごく好きなエリアです。
せっかくなので、視覚のお話を少ししておきましょうか。なぜものが「見える」のか、そもそも我々が見ているものは、他者と寸分違わず共有されているのか。考えてみたら不思議じゃありませんか?
あまり発展的なものはややこしいので、簡単なところだけ解説しますね。
我々は対象の形、明るさ、色、動き、奥行きなどの外界の情報を、視覚器を通して認識しています。
目に入射した光は眼球光学系での処理を経て視交叉《しこうさ》で中継され、大脳に送られます。
光が角膜に入り込むと、目の中で屈折が起こり、網膜に像が投影されます。この時、像は上下さかさまに映っているのですが、脳で向きを戻して認識しているんです。
網膜にたどりついた光は視細胞が感知し、電気信号に変換されて脳に送られます。このときにはたらく視細胞が、桿体《かんたい》細胞と錐体《すいたい》細胞です。前者は明暗のみを知覚し、後者には色を識別する能力があります。これらの細胞の分布には偏りがあって、どちらの細胞もない場所がいわゆる盲点、視野が欠けている場所です。
錐体細胞には3種類あって…って、あら、うっかり話しすぎてしまいましたか。この手の話はいくらでもできてしまいますねぇ……
まあ視覚や色彩の話はそれだけで大学の授業1つ(全15回)をまかなえてしまうくらいには、複雑で面白いです。詳しくはまた機会があればお話ししましょうか。
それでは今日はこの辺で。
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参考:北原 健二(1997). 目と視覚のしくみ 照明学会誌, 81(6),488-492.
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