【轟音感想】Abominable Putridity - Bio Transmitted Ingurgitated Interface


はじめに

近年デスメタル界隈で勢いがあるサブジャンルといえばスラミングブルータルデスメタルだと感じてます。
雨後の筍の如く、デビューバンドはことごとくスラミングしてるイメージ。
スラミング/ビートダウンというとデスコアでも特徴的な展開・要素なので、その辺の隆盛に伴ってデスメタル界隈に逆輸入されたのかなぁと。
元々はやはり、Devourementの「Babykiller」
あの曲を超えるためにみんな四苦八苦試行錯誤した上で発展したシーンだと思う。
何を中心に見るともなくスラミングブルデスは何か気になるバンドやアルバムをピックアップして聞いてたレベルですが、ここ5年くらい活動を楽しみにしてるバンドがありまして、
それが今回のAbominable Putridityです。

Abominable Putridityというバンド

もともとはロシア・モスクワで結成されたスラミングブルデスバンドで、現在はアメリカに拠点を移して活動してます。
2007年に発表した1stは「まぁ、、、可もなく不可もなく」という感じでピンとくる作品ではなかったですが、2012年に発表した2ndは大傑作!(2015年くらいにUnique Leader Recordsから再販されてる)
ブルデス界屈指のスーパーガテラルボーカリストMatti Wayがバンドに加入して、正ボーカルとしてレコーディングされたアルバムです。
かくいう僕もMatti Wayが参加してるから聴いたクチ。
その2nd「The Anomalies of Artificial Origin」、CryptopsyのCrown of Hornsと同じ咆哮のSEから始まり、凄まじいアグレッションとブルータリティで突き進み、ビートダウンパートの重厚な展開も見事。
Mattiさんの凄さもあり、バンドの個性はやや感じられ難いところもあったのかなぁとも。いや、すげぇんだけどさ。
2021年に発表した3rd「Parastic Metamorphosis Manifestitation」は中心メンバーのAlexandar Kubiashviliが全パートを担当して、Voに現DIsgorgeのAngel Ochoaを迎え入れた2人体制での作品。
個人的にはこの3rdが一番好きです。アルバムの曲たちもそれぞれ個性的で光っていて”やりたいこと”をやれている感じがして、それでいて凄みも感じさせるアルバムです。

んで、先週2023年12月15日に新しいシングル「Bio Transmitted Ingurgitated Interface」が配信されましたよっと。

Bio Transmitted Ingurgitated Interface

Apple Music

基本的な路線は前作アルバムと同じ。ただ、曲の隅々から他のスラミングブルデスともブルデスバンドからも感じられない、別格の余裕感が滲み出ています。
誰にも遠慮しないで鳴らしたい音を鳴らせているからこその音なのか、どっしりと貫禄を感じさせる横綱相撲サウンド。
おそらくは次のアルバムからの先行シングルなので、来年に新作が発表されると期待してますが、そのクオリティに微塵の不安も感じさせない圧巻のシングル!
めちゃくちゃ楽しみ!です!

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