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04 能登半島地震 ボランティア報告 中能登町 令和6年3月9日

能登の震災ボランティアの報告をします。 これまで富山県氷見市の震災ボランティアを3回経験しましたが、同時に石川県の震災ボランティアの登録もしておりました。 石川県の震災ボランティアは2万7千人もの方が登録して、そのうち石川県外の方が2万人いるということでした。 活動の申し込み方法を説明します。登録者に週の半ば(だいたい水曜か木曜)に活動の案内があります。 能登の各市町ごとの活動の内容と日程の案内が届き、同時に活動予約フォームのURLとエントリーの受付日時が告知されます。 受付日時になったらフォームに入り、名前や年齢、性別、住所、ボランティア経験の有無などを必要事項を入力して申込みし、後日決定通知をいただきます。 各市町15~40人で申し込み人数が達すると募集フォームが閉じられます。 初回募集は数分で募集枠が埋まってしまうという状況でした。


中能登町

 中能登町の位置は能登半島の中央部にあり、今回の地震では最大震度6弱を記録しました。 ボランティアの集合場所は金沢駅西口のバス乗り場でバスで8時出発ということで7時半ごろ金沢駅に到着しました。


金沢駅にてボランティアバス

 集まった方にお尋ねすると金沢市の女性はもう既に8回ぐらいボランティアに参加しており、いろいろな市をまわっているとのこと。 神戸からいらした男性もいて、「阪神淡路の時もボランティアされたのですか?」と尋ねると「僕はその時被災者側で学校が避難所でした」と答えました。昨日金沢に宿泊したそうです。


ビニールやブルーシートで覆われた車内

 バスに乗り込むと床はブルーシートが敷かれ、座席はビニールで覆われており、バスの内装が汚れるのを防ぐためとわかります。 相当汚れ作業になるのかと覚悟しました。

みぞれの天気

 今日は時折雪やみぞれが降ったかと思うとお日様が顔を出したりと不安定な天気でした。 のと里山海道を北上しますが、道路は快適に舗装された道を北上。途中柳田から緊急車両以外通行止めの規制がかかっており、自衛隊の車両や工事関係の車両が増え、一般乗用車は少なくなりました。


志雄パーキング

 志雄PAでトイレ休憩します。 自衛隊の車両もトイレ休憩したため、男性トイレは混雑しているようでした。 水道や下水が完全に復旧していないと聞いていたので、私はできる機会ごとにトイレを利用していましたが、ボランティアセンターのトイレは使えたのでそれは杞憂でした。

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中能登町にバスが入りますと、倒壊した建物は見当たりませんでした。 しかし、歪んだ家や屋根や壁の一部をブルーシートで覆われた家が目に入ります。 被害の程度は氷見と同程度に感じました。

9時30分に中能登町のボランティアセンターに到着しました。 登録をすますと、ガイダンスがはじまり、その後マッチングです。
参加者は20名でうち女性は私を含め4名でした。 被災された個別のお宅の災害ごみを集積場に運搬するという内容で、軽トラックが活躍します。 2台の軽トラックを運転し、4人で一つの家の災害ごみを搬出するというチームを5チームを作ります。 軽トラックはミッションとオートマチックの2種類あり、各チームこの2種類を1台ずつ運転することになりました。 まず運転する人をから決め、次に残りの2人を決めていきました。 年齢の若い方はオートマ車の運転免許しか持たない人が多いので、ミッション車を運転できる人が少ないです。 それで、私もミッション軽トラの運転を申し出ました。

私のチームのオートマ軽トラックの運転手は30歳くらいの富山から参加された男性がなりました。 他に東京からこられた20代と50代くらいの男性が加わり、なぜか私がリーダーに。 このメンバーでボランティア経験が多いのは私だったからのようです。


屋根がぐにゃりと歪んだ家屋から家具を出す

 さて、依頼内容が書かれた指示書と目的地と集積場所を記した二次元コードを渡され、10時に軽トラ2台で出発しました。 危険と判定された家屋なので、ボランティアは中に入る事はできません。 被災宅の親族の若い方二人が家の中から家具や家電や布団を運び出してくるものをどんどん軽トラに載せます。 家を改めてみると屋根がナマコのように歪んで上部がブルーシートで覆われていました。 布団が濡れている事から想像して雨漏りがひどいようです。


氷見の経験で集積場の並ぶ時間ロスを減らすことが効率アップのコツと知っていたので、積んですぐに集積場に向かいました。 作業終了は2時半、昼休憩は30分と決められているので10時から4時間の間に何度集積場を往復できるかが勝負です。 幸い私たちのチームは他のチームより集積場に早く到着したようでした。他の軽トラックもほぼ同時期に集合してきてどんどん後ろに車が並びます。 軽トラックを少しずつ移動させながら、燃える粗大ごみ、木くず、金属、ガラス、瓦、家電などに分類し、下ろしていきます。

昼はボランティアセンターに戻り休憩をとりました。 入り口近くで野菜と生麩が入った汁を振る舞われました。 その野菜汁と持参したおにぎりで昼食です。生麩が具なのは石川ならではでしょうか。柔らかくて口当たりが上品です。


休憩終了してさらにお宅と集積場の往復を繰り返し、結果的に3往復できたため、依頼者さんのほぼ希望通り災害ごみを片づける事ができました。 はじめて出会ったメンバーで満足の成果に4人とも上機嫌でボランティアセンターに戻り、活動報告を終え、バスに乗り込みました。 ボランティアセンターのスタッフさんに見送られ、帰途につきます。


 のと里山海道を日本海を眺めながら南下。 今日は少し風が強めでした。東京から参加した若い男性は作業中横殴りの雪に寒がっていましたが、私は割と慣れていました。 やはり作業の服選びは重要です。


 石川県の圓


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