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料理好きなんですか?と聞かれて、咄嗟に「好きじゃない」ってこたえたけれど

料理好きなんですか?と聞かれて、咄嗟に「好きじゃない」ってこたえたけれど・・・


人に自慢できるほど得意ではないだけで、嫌いではないんだよ。
好きか嫌いかの単純な選択か苦手なのかも・・・

旅するイタリア語という語学番組のイタリア料理のコーナーで、レシピを覚えて視覚的に『これ、盛り付けも素敵で作ってみたいなぁ』と思って試したり、『わぁ~ポテトのマッシャー・・これ一気に潰せて楽しそう』と似たものを買い寄せ、使ってみて感動。娘たちのお家用にも買って「楽しくできるよ」とオススメした。

パスタマシーンも購入し餃子の皮とか(パスタではなく)、お菓子用の生地を伸ばしたりしている。

やはりその番組でティラミスを作る時に、エスプレッソコーヒーを入れていたのを見て、猫の模様が可愛いものを見つけて買って・・毎朝ミルをガリガリ回し、エスプレッソを入れたりもしている。

視覚優位なところがあるけれど、基本柔らかく五感を満たせるようなものが好きなんだと思う。刺激が強いのは苦手。

色合いや、素材が持つ素朴な美しさ、繊細な感じとか・・作る時の音とかも大事だったりする。視覚や聴覚、嗅覚・・味覚を繊細に味わえる感じる事がものが好きなんだと最近ようやく自分がわかってきたような気がする。
盛り付けとか、器とか・・
自分一人の時に好きに作ったり、好みもわかっている娘たちや孫のものを作るのは楽しい。

私自身、味付けは薄味好みで、濃いのが苦手。素材の味を楽しみたかったりするので、多くの人が好きそうな濃厚な?ものが苦手だったりする。

なので、自分は美味しいって思っているのに、自分の味覚に自信がない(一般受けしないだろうな的な)

自分は美味しいけれど、他の人はこれで美味しいのかな?と不安になりやすく苦手意識があるのかもしれない。

子どもの頃、養母はあまり家にいなかったし、小学校の時にお弁当の日があって、作ってくれたことも数度はあるけれど昔ながらの茶色いお弁当で、クラスの他の子たちとあまりにも違うお弁当に、ちょっと恥ずかしい気持ちにもなって隠しながら食べていたことがある。
そういえば、大正生まれの養母は、とび職の養父のお弁当箱を新聞紙で包んでいて(保温にもなってよいのかな?)、それを見ていた私はそういうものだと思っていた。なんだか懐かしい思い出。

家庭かで習った後に、家でカレーを作ったときに小さく切ったジャガイモが食べやすかったのが養父が「うまいな、小さいジャガイモもいいな」というような事をニコニコ言ってくれた時に、昔ながらのゴツゴツ野菜のカレーを作る養母が機嫌が悪くなったのを覚えてている。

中学のクラブではお料理クラブに入った・・・なんとか上手になりたいと思っていたのか‥あの頃は料理が好きだと感じていたのか忘れてしまったけれど、デザート的なものを作ることが多く、手先は器用だったようで褒められることも多く楽しかった。

高校になってお弁当を持っていくようになった私は、他の子たちのお弁当に入っていたものの形を真似て、普通の丸いフライパンでだし巻き卵風に卵を焼いてたものを切ってうまく重ねたり、色合いとか工夫して赤とか緑とか一生懸命入れていた。とりあえず見た目が可愛い感じにしてた思春期の頃。

小学校の家庭科で薄焼き卵が薄く焼けて、細く切れて、褒められたりして家庭科は幼いころから経験値が高いだけだったが、認められたようで嬉しかったのだろう。

切ったり盛り付けしたりの作業は嫌いじゃないんだと思う。

魚をおろすとか、お肉を切るときに妙な罪悪感があったり、そこからあれこれ思考が巡りだしたりするので・・・思考が面倒くさいところがあるので・・

高校を卒業し就職するときに(捨て子の癖にまだ勉強するの?的なことを養母に言われ、本当は福祉関係を学ぶ大学へ行きたかったのだけれど、働こうと決意)、戸籍が15歳迄なく途中から養子扱いになっている私の経歴は当時の就職活動ではかなり不利で就職担当の先生がごめんなと私に謝っていたことを思い出す。

就職できることになった会社がたまたま料理関係の会社で、そこで事務員として入ったのだけれど、応援に議員さんの食堂やゴルフ場のレストランなど行くことも多く、厨房も経験し、調理師の免許をとらせてもらえた。

その後・・仕事としては向いてない職種だなと感じていて、全く調理の仕事とは離れていたのだが、今回夕方から働けるホテルのレストランのバイトを見つけ、なんとなく応募するときに資格の欄に調理師免許も記載した。

面接に行き、人手不足だったのかその日のうちに採用になり働き始めたけれど、

まさか、働いている人たちに『今度、調理師免許を持っている人が来るよ』なんて言っていると思わなかったので(個人情報を勝手に話す?って・・)


確か、分葱を切っている時に話しかけられ、「調理師免許取るくらいだから料理好きなんですよね?」と冒頭の質問され、面食らって咄嗟に好きじゃないって答えてしまったわたし。

ずいぶん後から・・朝方夢うつつに、『あれ?私って料理嫌いだっけ?好きだっけ?』と考えながら目覚めた。

私にとって料理って好きとか嫌いじゃないんだなと改めて思う。
小さいころから、自然と自分でやるしかないシチュエーションが多かった。
得意ではないけれど、ひとりの時も、好きな味付けでチャチャっと作った夕食を食べる時、「あぁ、美味しい。いいなぁ、この時間」って幸せを感じたりする。

気になるレシピに挑戦し、気に入るとアレンジしながら自分なりのレシピノートにまとめたりもして、何度も作ったりする。

ただ・・・結婚していた13年間は食事を作るのが苦痛だった。
新聞の切り抜きや雑誌など参考にいろいろ作ってみても食べなかったり文句を言う事が多かった人だったので、メニュー作りには悩まされた。

子どもたちはいつも喜んでくれたけれども、元夫は野菜をたっぷりと栄養を考えて作っても「葉っぱばっかり食わせやがって」と言われたり、サバの塩焼きは食べても自分が知らないものには手を付けないことが多々あって、その頃の記憶が料理は苦手って紐づいてしまったのかもしれないな。

料理・・・食事もそうかな。
食べるってことは、好きか嫌いかっていうより、どう味わい、楽しめるか
誰と一緒に食べるのか
誰に食べてもらうものなのか
何処で食べるのか
どんな人が作ったのか

そして、ひとりの時であっても
丁寧に作り
味わい、五感を楽しむ

『そういうものかもしれないな』とふと思う。


ファストフードよりもスローフードがいいなって
今私が思えるのは、いろいろな呪縛から離れた環境だからこその感覚かもしれない


日常の暮らしを丁寧に
心の目を開き過ごすマインドフルネスな生き方を
これからも目指していきたい



認知マインドフルネス心理士®
認知行動傾聴士®
ナチュラルフードコーディネーター
HSPカウンセラー・なちこ






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