見出し画像

少年野球における「子供のため」は本当に子供のためなのか?


■「子供のため」ですから

少年野球のコーチを始めてから、何か「負荷のかかること」がある度にこの言葉を言われ続けた気がします。

『これもすべて、子供のためですから』

私としては、この言葉を聞く度に思うことがあります。

”野球”は手間がかかるので、”子供のため”にある程度の手間が発生することは致し方ないが、日ごろその子供を育んでいる「家庭」を犠牲にするような無理なスケジュールや練習メニュー、遠征を組む必要があるのだろうか?と。

  1. 子供のために”準備したこと”は本当に子供のため?

  2. 「予定」を”決めている”のは誰でしたっけ?

  3. 子供のためなのか、自分がやりたいのか(←たぶん無意識)曖昧になっていませんか?

  4. 試合が入ってきたから仕方がない?、、、その大会に「出る」と決めたのは誰でしたっけ?

上記で伝えたいことは箇条書きしましたので、以下からは駄文にて。
ゆるりと行きましょう。

■「練習」という言葉を聞くと昔読んだWEB記事を思い出します

元記事が発見できずこちらにリンクを貼れないのが残念なのですが、
その記事はざっくり以下のような内容だったと思います。

①担任の先生が小学校の女の子に「逆上がり」を教えた話
②学校で逆上がりができないから両親に依頼されて先生は指導開始
③先生はワンツーマンで熱心に指導する
④ある日やっと逆上がりが出来るようになり先生と女の子は大喜びするも
⑤女の子が最初に発した言葉が「もう練習しなくていいんだね!」と一言
(追記:元記事発見)
https://www.huffingtonpost.jp/shoichi-kasuo/a-back-hip-circle_b_6239972.html

この子供の発言って、実は当事者(子供)にとって非常に本質的な発言だなと思っていまして、

 ・「逆上がり」を学習カリキュラムに入れたのは:学校
 
・「逆上がり」ができるように指導の依頼をしたのは:両親
 
・「逆上がり」が出来るように熱心に練習させたのは:担任の先生

実はこの中に、主体的に学ぼうという女の子自身は存在しておらず、彼女自身が本当に心から「逆上がり」をしたいと思っていたか不明なんですね。
結局主体性の欠如が、最後の「もう練習しなくていいんだ!」という発言につながったのだと、当時の私は読み取りました。

ですので、「練習」という言葉を聞くと、彼/彼女は本当にそれをしたいと思っているのだろうか?と懐疑的になる自分が居ます。

■スケジュールや練習メニューを決めた指導者から一言

「〇月〇日(土)の練習日、人が足りなくて厳しいですね。
 どうしましょうか?」

そして、こういうときに限ってこんな言葉が出てきます、

「人が足りてないのは仕方ないので、このメンバーで最大限出来ることを考えて実行しましょう。子供のために。」
※ちなみに人が少ないのに終日練習の予定が下りてきます※

そして終日練習が始まると人が足りていない中で行う練習ですので、
どうしても子供たちに「待ち時間」が発生してしまいます。

そうなると集中力も切れ、ダラダラし始め、挙句の果てには

子供:「〇〇コーチ、今日は何時まで練習ですか?」
私:「今日は16:30まで練習やな。」(※現在時刻11:00)
子供:「えぇ~まだまだですね。リレーがしたいです!!」
私:「それはもう………やっちゃう!?♪♪(オム兄風に)」

となったりしますww

子供というのは非常に分かりやすいもので、低学年だと練習中に砂遊びさえ始めたりします。

こういう時、熱血な指導者ほど、
「おい、お前、やる気ないなら帰って良いぞ!」
と言ったりしちゃいます。

「子供のため」を考えて実施している練習のはずなのに、受け入れられなかったから指導者が怒鳴る、、、、

あれ?「怒鳴る行為」は教育現場において良い事だったんでしたっけ?

そうか!子供のためを思って、愛をもって怒鳴ったんですもんね?
決して自分の考えたメニューが、
野球が上手くなると信じているモノ(自身の経験)が、
否定されたように感じて怒鳴ったわけではないですもんね!

それだったら全然…………アウトですね!w

■少年野球は四六時中大会だらけ…

社会に出た大人の方なら一度は聞いたことがあるだろう「PDCA」。

週末指導者の方々もPDCAを指導に取り入れることがありまして、
試合で失敗したこと、学んだことは練習でしっかり取り組もうとフィードバックされているのをよく耳にします。

ですが、上記の通り少年野球は高学年にもなると本当に多くの大会が実施されます。
私のチームの過去スコアを観ますと、練習試合も含めて年間100試合以上やっている年もありました。

 ⇒100試合÷12か月÷4週間=2.08 つまり 約2試合/週

嘘でしょう?この頻度だと、、、、

・Plan→Do→Che…→Plan→Do→Plan→Do→Do→Do→Do…

になる未来が見えるのは私だけでしょうか?

そしてあまりにも大会が多いので、疑義を感じた私は監督や先輩指導者に話を聞きました。

私:「高学年ってこんなにも試合多いんですね」
先輩:「そうですね、毎年こんな感じですね。」
私:「そうですか、、、やはりいろんな試合の招集がかかるんですね~。」
先輩:「(???)いえ、すべての試合は登録して参加費払ってますよ?」
私:「(??????)えっ!?自ら参加してるんですか?」

参加する大会絞るか、ベストメンバーでない大会決めて緩急付けろよ。
スケジュールしんどくしてるの、、、、あんたらやったんか!?www。


長文にお付き合いいただきありがとうございました。
少しずつ発信してまいりますので、どうぞ気楽にお付き合いください。ノシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?