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「生きる LIVING」感想

黒澤明監督の不朽の名作『生きる』が、ノーベル文学賞作家カズオ・イシグロの手により、『生きる LIVING』(3月31日公開)としてイギリスを舞台にリメイク。本特集では、本年度アカデミー賞で主演男優賞(ビル・ナイ)、脚色賞(カズオ・イシグロ)の2部門にノミネートされた。

原作「生きる」あらすじ

『生きる』(いきる)は、1952年に公開された日本映画である。監督は黒澤明、主演は志村喬。モノクロ、スタンダード、143分。東宝創立20周年記念映画。無為に日々を過ごしていた市役所の課長が、胃癌で余命幾ばくもないことを知り、己の「生きる」意味を求め、市民公園の整備に注ぐ姿が描かれている。

イギリス版『生きる-LIVING』あらすじ

<ストーリー>
1953年。復興途上のロンドン。公務員のウィリアムズ(ビル・ナイ)は、いわゆる“お堅い”英国紳士だ。役所の市民課に勤める彼は、部下に煙たがられながら事務処理に追われる毎日。家では孤独を感じ、自分の人生を空虚で無意味なものだと感じていた。そんなある日、彼は医者から癌であることを宣告され、余命半年であることを知る―
彼は自分の人生を見つめ直し始め、充実した人生を手に入れようと新しい一歩を踏み出す。その一歩は、やがて無関心だったまわりの人々をも変えることになる―

原作を観てないのですが……

イギリスと日本って結構似てる部分ありますよね。封建主義的だったり、伝統的な風習が強かったり。
主人公ウィリアムズは完全なる仕事人間、かつお役所人間としてつまらない生涯を送ってきました。
息子の嫁にもだいぶ嫌われ気味。
そんなある日、癌の申告を受けて彼は生き方を見つめ直していきます。

この映画、心情描写が本当に凄いです。ウィリアムズが癌と申告されたあとに、昔のことを思い返すシーンや、息子に打ち明けられないシーン。ただ困ってるだけじゃないんですよね、ひしひしと感じるような。
ずっと目が離せない力があります。

展開が!!!

驚いたのが、「いよいよか!?」みたいな所でドカンとシーンが動きます。でもそれが大事だし、遺された人たちの描写が死ぬほど丁寧!! というかカッコ良〜!!!
初めて観たのに涙腺に来ます。

すべての終わりに描かれる「あのシーン」は見事! 名作と言われるのも頷けました。

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