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映画「セブン」感想
監督:デヴィッド・フィンチャー
ジャンル:サイコサスペンス
かつて4週連続で全米興行一位に輝いた大ヒット映画。
ダークでシリアスなバディ映画?
主人公はベテラン刑事のサマセットと、新米刑事のミルズ(ブラッドピット)。2人の刑事を中心に、連続猟奇殺人犯を追うバディ映画。
だと思った?
全編に及ぶ暗くてドロドロした色遣いの映像、若くて血の気が多いミルズの危なかしさ、犯人の意図通りになるばかりで全く解決しない事件。
終わりまで展開が読めず、終わってみてもええぇ……何だこれ〜と唸ってしまう、胸糞悪さ。まったく清々しくはないけど、美味しいバッドエンドを味わうことができます。
構成と脚本の上手い仕掛け
この映画でうまいな!と感じたのは、基本的に刑事バディもの映画の構成に沿ったつくりをしていて、途中まで違和感に気付かないことです。
ところが、サマセットとミルズの関係に突然水を差すように現れる、ミルズの妻トレイシーの存在。あれ?この人なんか不安定だな……と感じたあたりから、もしかして……と勘繰り始めて、映画全体の異様な暗さに気づき始めます。
次第に、サマセットが繰り返し「英雄にはなれない」「良い終わりとは限らない」としつこく言い出すので、これはもしや……と予感させられます。先にバッドエンドの心積りをさせておく、完璧な構成です。
まとめ
挑戦的でボキャブラリー多彩な1990年代の映画たちの良さを持ったサスペンス。演者、映像、音声、脚本と全て文句なしの良質ムービーです。
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