見出し画像

生まれて初めての記憶が絶望

1973年夏生まれ
すごく神経質なのに雑な子でした
まず生まれてから初めての強い記憶が絶望

当時風呂なしの長屋に住んでいた私
長屋はとてもフレンドリーで玄関も何もかも開けっ放し
家の中見放題
当時は幼稚園も行っていないので、見放題の長屋でひとり遊びに興じておりました

ちゃぶ台をひっくりかえしたものに布団をかぶせ、船長ごっこをひとりでしていました
海原を疾走する我が船、その上に船長の私
母が大切にしている1mの竹の物差しが私のお供(この物差しを後日割りお尻打たれれるのはまだ知らない)
気持ちよく船を走らせていると、2つ隣の筋肉ムキムキのおじちゃんが
「おお!今日4歳の誕生日やってな!おめでとう!後でうちおいで、なんか甘いもん買うたるわ!」

え?4歳?だれが?まさかの私?
4歳になってしまったの?
もう後戻りはできないやん
3歳じゃないの?
(ここで物差しを落とし座り込む)
どうしよう、大人になってしまう
この勢いで5歳、6歳、7歳…
絶望だ、もうダメだ、あとは年取って死ぬだけだ
大人になりたくない!まだ死にたくない!
(ここでちゃぶ台に突っ伏し震える)

と大泣し、その声を聞き付けた長屋の大人たちがわらわらと集まり

もうお姉ちゃんやから泣かんとき!
おめでたい日やろ?お母さんケーキ買いに行ってるって言うてたで!
麦茶入れたろか?(他人の家の冷蔵庫開けながら)
扇風機つけ!暑いしな!(他人の家の…)

その言葉が追い打ちとなり、泣くわわめくわ。ひきつけ寸前まで泣きました。こんなに泣いたのは人生で初めて。呼吸もままならない、だめだ、やっぱり4歳になったらダメだ!なりたくない!
ちゃぶ台の上で号泣
泣きわめく幼児にオロオロする大人たち

そこに不二家のケーキを手に帰ってきた母

いや!この子めっちゃ泣いてるやん!なになに?え?4歳になりたくない?でもあんたの知らんうちにもうなってるからな
お母さんも知らんうちに30歳やで!(当日36歳)
勿体ない!大人めちゃくちゃ楽しいで〜毎日幸せ♡なぁ皆さん!!
せや!せや!楽しいで~!

ほんま?
嘘つかへん?
私の人生終わりちゃう?

ぜーんぜん!
毎日毎日お祭り!

……そっかー!
大人が言うから間違いないかも!
やったー!私4歳!大人になるかもー!
ケーキ!ケーキ!

そしてその後、家族の目を盗んで
バターケーキを4分の3ホール食べ嘔吐
めちゃくちゃ怒られるのであった

これが初めての記憶です

そんな感じでゆるっとぬるっと雑多日記始めます




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?