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母の死

この世は修羅
ようやく眠りに落ちても
すぐ夜は明け
この道が歩けと問う

しかしこの修羅でのみ
私は腕をもち 味覚を持つ

生きるとは
この修羅でしかないが
この修羅も時折
涅槃の顔をうかがわせる

大いなる慰めである

そう思わせたのは
他ならぬ
母の旅立であり
修羅を歩いた自らの足である

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