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2024.7.26 微動探査レポート届きました。

リノベーション予定現場で先日行いました、
微動探査のレポートが届きました。

この調査でわかることは大きく3つになります。
①建物と地盤の固有周期(建物の耐震性能、地盤種別)
②共振の可能性
③建物のバランス(建物の重心と剛心)

まずは、建物と地盤の固有周期(建物の耐震性能、地盤種別)

地盤の固有周期は0.99で、第三種地盤に該当
第三種地盤は軟弱な地盤となり、壁量を通常の1.5倍必要とされていおります。
建物の固有周期は0.47
数値が0に近いほど揺れていないことを示します。(0に近い方が耐震性能が高い)
今回の結果をみると現状の建物の耐震性ランクは✕となり、
倒壊につながる恐れがある事がわかりました。

②共振の可能性について
共振とは地盤と建物の固有周期が一致することです。
地震時に、建物の固有周期と同じ周期の地震波が伝搬すると、共振により
揺れが増幅され、場合によっては建物を倒壊させることがあります。

固有周期が一致しないことを確認できました。
防災科学研究所の解析結果

今回の建物では共振の可能性が低いという結果になりました。
ですが、地盤が第三種地盤となっており、現状の建物の耐震性能では
地震時の被害はあると考えられます。

③建物のバランス(建物の重心と剛心)
建物のバランスが悪い(建物の重心と剛心が離れる)と
地震時にねじれが生じやすくなります。

剛心が若干南側(図の下側)にある

建物の剛心が若干南側にある結果となりました。
この場合、地震時には建物北側への影響が大きくなることが予想されます。

このように微動探査を実施することで建物と地盤状況が把握できるようになり、耐震補強をどういう風に行うのが良いかの対策がたてれるようになります。

これからしっかりと対策をたてながら設計していき、
安心して永く暮らしていただけるように
耐震性能をアップさせるようにします。

工事完了時に再度微動探査を実施する予定でおりますので
どのくらい耐震性能はアップしたかを報告するようにいたします。
乞うご期待!

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