茜色の夕日

 職場の上司が教えてくれた三大用語「僕じゃない、僕出来ん、僕知らん」がある。使用例としては
この仕事誰がやった?→僕じゃないです。
この仕事お願いね?→僕出来ないです。
この仕事君がやったよね?→僕知らないです。
といった感じである。
 「仕方ないよね、〇〇君は。」となればしめたものであるが、一方で出来る人たちにとっては都合が悪い。「あの人に聞けば分かるから…△△君ならやってくれるから…」とどんどん仕事が増えてきて、気は抜けないし、下手すりゃ残業、残業。休みもヘトヘトで休みが休みにならない有様である。
 心あるできる人たちでなんとかなっている弊社であるが、そろそろ危ない綱渡りになっている。人員不足、高齢化、最低賃金引き上げ、物価高…
 生産性、理詰めも結構であるが、私はどうも「どうでもよいこと」が好きなようである。学校の授業でも内容は覚えていないが、先生のこぼれ話や教科書のコラムのような話は好き好んでいた。人によっては「それがなんの役に立つの?」と言われそうだ。でも、人生を楽しく生きるうえで「どうでもよいこと」って大事なことじゃないかなあと思っている。
 最近後輩の影響で「フジファブリック」を聴き始めたが、山梨県の某所では曲のチャイムが流れたりするそうだ。そのチャイムを聴きに山梨に行ってみようと同僚に話したら「エモい。早く行った方が良い!」と言ってくれた。
 これまで同様「どうでもよい」ことに精を出しつつ、仕事の方は…必要最小限の歯車として存在している。そんなふうに思う今日この頃だった。
#創作大賞2024
#オールカテゴリ部門

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?