ブリーチとドブネズミ
思い出すと胸がぎゅっとなるような学生生活だった。
ファッションにもともと興味があり、中学2年のとき、当時あったスプレー式のブリーチで髪を脱色した。
共働きしている両親の帰りは遅く、特にタイミングを計る必要もなかった。
マダラ柄に抜けた髪の色、垢抜けたように見える自分を見て猛烈に興奮した。
帰宅した両親は一瞬だけ驚いてはいたが、「やったなぁ…」と普通の家庭では考えられないほどの寛容な対応だった。
今思えば、自営業を始め、忙しく過ごしている中そんな事にいちいち構ってられなかった