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クールガイ

 クールだね、とよく言われる。口数も少ないし、表情も豊かではないので自分でもその通りだと思う。よく言えばクール、悪く言えば冷淡。

 中学生くらいからか、感情を表に出すのが苦手になった。ネガティブな感情はもちろんポジティブな感情も。どちらの感情も行き過ぎるとひどく疲れるのだ。

 最近は人よりも感情の導火線に火が付きにくい、と認識している。漫画を読めば胸の内がふつふつと熱くなる。でもそれをすぐには出さない。自分なりにかみ砕いて自分の行動に昇華する。人をすぐには好きにならない。何回も会ってから一人の時間にふと好きなんだな、と実感する。相手の気持ちもあるからそこはくみ取って行動するが。

 こんなことを考えている僕は人間らしさに欠けるのだろうか。喜怒哀楽を常に露わにし、漫画の主人公のように生きる方が普通なのだろうか。僕は感情の振れ幅が少ない分、冷静に物事を捉えることができていると自負している。そんなクールな生き方でも、幸せになれるのかな。

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