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【EDH】《インガとエシカ》コンボ集

こんにちは、かやぶきです。
以前《インガとエシカ》デッキを投稿してから5か月、強化を施しレベル7で戦えるようになりました。

いわゆる「ハイパワーカジュアル」の領域へ

その過程で殴りルートを完全に切り捨ててコンボに一本化することとしたのですが、必然的にと言いますか、コンボのパターンが大幅に増えています。個々の構造自体はさして複雑でもないのですが、似て非なるものが多々ありますし、同系のコンボでも状況によってパーツとして扱えたり扱えなかったりするカードが大量に存在します。
しっかり把握しておかないとプレミの山を築くことになりますね!(既にn敗)

そこで今回は、筆者の《インガとエシカ》デッキに搭載しているコンボをまとめて紹介したいと思います。自分の頭を整理するため、というのが主目的ですが、《インガとエシカ》でデッキを作ってみたいと思っている人の助けになりたい、あわよくばこの統率者について語り合える同志が欲しい……という気持ちもあったりします。いつでも待ってますよ!

なお、各カードの詳細については端折っている部分も多々あります。同時投稿した「【EDH】《インガとエシカ》100枚解説【レベル7】」の記事に全カードを画像付きで紹介していますので、別タブで開いておくとリファレンス的にご利用いただけますよ(ダイマ)。

さて、前置きが少々長くなりましたが、本編行ってみましょう。


《侵入警報》系列

「エルドレインの森」で再録されお求めやすくなりました

《インガとエシカ》で最も有名なのが、この《侵入警報》を使ったコンボです。


クリーチャーをタップして3マナ以上のクリーチャー呪文を唱えたので1ドロー、クリーチャーが着地したので全体アンタップ、着地したクリーチャーのETB能力により自己バウンス、の繰り返しで無限ドローと無限マナが発生します。これが《侵入警報》コンボの基本形です。
無限となるマナの特性(タイプ、用途限定の有無)は戦場のクリーチャーによって変わりますが、まあだいたい勝利することができるでしょう。詳しくは後述する「無限マナの用途」を参照してください。

【補足】
出し入れするクリーチャーのコストがアンタップするマナと同量でも、無限マナは成立します。
当初マナが増えないのは事実ですが、無限ドロー中に引いてきた低コストクリーチャーを出せば差額分マナが増えます。そのマナで《千年霊薬》や《豊穣の力線》などを唱えれば以降は収支プラスになるからです。


構造は先ほどと変わりませんが、《金切り声のドレイク》は1マナのため《インガとエシカ》の誘発ドローを行うことができません。よって発生するのは無限マナのみとなります。無限マナから勝つ最も手っ取り早い方法は先述した《大クラゲ》《造物の学者、ヴェンセール》なので、別パターンのコンボとは言いがたいかもしれません。



自己バウンスできないクリーチャーも《ティムールの剣歯虎》で戻してしまえば無限キャストできるよね、というコンボになります。発生するのはこちらも無限マナ・無限ドロー
なお、《インガとエシカ》の付与するマナ能力の用途は「クリーチャー呪文」限定のため《ティムールの剣歯虎》の能力起動には使えません。よって最低でも1Gはクリーチャーが元から持つマナ能力から供給する必要があります。


これも無限キャスト、無限ドロー、無限マナになります。前3つと異なるのは、キーカード以外で2体のクリーチャーをくるくる回す必要がある(1体では不可)点です。
クリーチャー呪文2つに対し2回アンタップするので、「合計のマナ消費量=クリーチャーから出るマナの量×2」になればOKです。
あるいは、低コスト2体+高コスト1体という組み合わせでもいいですね。
この場合、低コストを回してマナを貯め、高コストキャストでマナを減らしながらドローに変換、という流れを繰り返すことになります。


ここまでが《侵入警報》のコンボとなりますが、実はこのキーパーツの代用とできるカードが1枚だけ存在します。

《チャクラムの受け手》系列

一種のマナ加速と強弁できなくもないが、
さすがにコンボ専用カード

コンボの基本構造は《侵入警報》と全く同じですが、アンタップできるのが1体だけなので条件を満たせるマナクリが限られます。
ですがこちらにも、クリーチャーだけで完結するという明確な強みがあります。緑お得意のクリーチャーサーチを使えるため、揃えやすさで言えば他のコンボに劣りません。


成立すれば《侵入警報》のときと同様無限マナ・無限ドローですが、いきなり要求マナが多めのやつ来ました。
どのマナクリなら条件を満たせるのか、本デッキの生産量別マナクリ一覧を見てみましょう。

《大クラゲ》ならば3マナ要るので、《培養ドルイド》《ソンバーワルドの賢者》《野生の心、セルヴァラ》。
《眷者の神童、キナン》があれば《花を手入れする者》《イリーシアの女像樹》でも可です。
《夢の円環のドルイド》《荒野の囁く者》は青マナが出ないため不可、《豊穣の力線》はクリーチャーではないので《インガとエシカ》のドロー誘発条件に引っ掛かり無限ドローにならないため不可です。

一方《造物の学者、ヴェンセール》だと《培養ドルイド》《ソンバーワルドの賢者》《野生の心、セルヴァラ》に《眷者の神童、キナン》か《豊穣の力線》の応援が必要で、4枚コンボとなりかなり苦しいですね。
一応セルヴァラは単独で4マナ以上増やせる可能性がありますが、このデッキの運用上たいてい最大パワーは4なので原則3マナクリとして扱います。

【補足】
《夢の円環のドルイド》と《イリーシアの女像樹》などを交互に起こし、青マナと不定マナを別々に生成する手もあります。


こちらは少々緩めの条件で無限マナができます。《培養ドルイド》《ソンバーワルドの賢者》《野生の心、セルヴァラ》《イリーシアの女像樹》の4枚であれば、青マナを2つ出せるため青も緑も無限化可能。《花を手入れする者》、《豊穣の力線》影響下の《極楽鳥》であれば緑のみ無限になります。
また統率者に加えて《眷者の神童、キナン》がいる場合、どのクリーチャーからも青青や緑緑が生み出せるので両色の無限マナが確定し、こいつは5GUでライブラリートップ5枚から非人間クリーチャーを戦場に出せるので、つまり勝ちです。


《ティムールの剣歯虎》を使う場合、コストが重すぎて起こすマナクリは事実上《夢の円環のドルイド》に限定されます。上図だけでは緑マナしか生まれないようにも見えますが、緑の無限マナ成立後は《夢の円環のドルイド》の元々持つマナ能力でなく《インガとエシカ》由来の能力のほうを起動することで今度は(クリーチャー呪文限定の)青マナを増やせるので両方の色の無限マナ、無限ドローにできます。
ちなみに「その他条件」の1.を満たしていない場合(あまりないと思いますが)は無限マナのみ発生します。


これは《侵入警報》の場合と同様、低コストと高コストの組み合わせによる誤魔化しが可能です。よって、「2マナ以上出るマナクリ」&「1マナ生物」「1マナ生物」「3マナ生物」のような状態でも無限ドロー・無限マナに持ち込めます。


《大樫の守護者》系列

戦場に出るほうのクリーチャーがアンタップ能力を持つ場合もあります。これも使い回せれば無限にできますね。6マナなので、《激情の共感者》のサーチ対象になっているところはポイント高いです。

手札に戻す手段は《ティムールの剣歯虎》になります。本体が重量級のため要求されるマナは多いですが、成功の暁には無限ドロー・無限マナに無限パワータフネスまで付いてきます。



《千年霊薬》系列

《チャクラムの受け手》同様、ほぼコンボ専用カード
申し訳程度のマナ加速は可能なところも同様

《インガとエシカ》における《千年霊薬》のコンボは、《金切り声のドレイク》とのセットが前提となります。ドレイクのETB能力のバウンスで自身を対象に取り、解決する前に自身をタップして青マナを出し、それを使って再キャスト、という無限キャストが基本構造です。これに何を足すかでパターンが分岐します。


《千年霊薬》基本セットに《潮吹きの暴君》を合わせた場合、《金切り声のドレイク》を唱えるたびにパーマネントバウンスが発生。対戦相手の戦場を更地にできます。
《潮吹きの暴君》が対象に取れるパーマネントに「土地でない」という制限が無いため、理不尽な盤面差が付きます。逆転はかなり難しいでしょう。


「唱えるたび」誘発は他に《シルバーバックの古老》もいます。
置物破壊、ランパン、ライフゲインを無限回行うことができます。
勝利には直結しませんが、単独でも優秀なカードが上振れも期待できるのですから文句なんてありません。


《豊穣の力線》か《眷者の神童、キナン》かを合わせることで《金切り声のドレイク》をタップする際に追加のマナが生まれ、無限マナとなります。
《豊穣の力線》では緑の無限マナ。手札に緑の呪文が無かったとしても、最低限力線自身の起動型能力を無限起動し自分の戦場全体に無限パワーを与えられます。
一方、《眷者の神童、キナン》の場合は青緑マナどちらも無限にできます。キナンがいて、有色無限マナ。つまり勝ちです。やっぱり強いわこいつ。



《ペミンのオーラ》系列

アンタップ能力以外はインクの染みです

青を含む2マナ以上を生み出すマナクリに青1マナでアンタップする能力をオーラで付与する、シンプルな無限マナコンボです。
シミックカラーの汎用コンボという趣もありますが、大量のマナクリを採用するし、なんなら自分でも作り出す《インガとエシカ》においてはほとんど構築を歪めずに扱うことができます。


《インガとエシカ》によるマナ能力を《眷者の神童、キナン》で強化しただけでも2マナは出ます。オーラの貼り先は召喚酔いしていなければどこでもいいです。
この場合、《インガとエシカ》の能力由来のマナは用途制限によりアンタップ能力のコストに充てることができないため、必然的にキナンのマナを使うことになり、無限となるのはクリーチャー呪文限定の青マナのみとなってしまいます。キナンの能力起動に充てることもできないため、事実上《大クラゲ》か《造物の学者、ヴェンセール》を含めた3枚コンボと言えるでしょうか。
ただし通常の青マナ1つを通常の緑マナ1つ&クリーチャー呪文限定の緑マナ1つに一方通行で変換することも可能なので、緑マナもある程度は都合することができます。


自前で青マナを生めるクリーチャーであれば、《豊穣の力線》と組んで緑の無限マナ、《眷者の神童、キナン》と組んで任意の色の無限マナを生成することができます。
《千年霊薬》の項で述べたのと同様にして、《豊穣の力線》では無限パワーを得て、《眷者の神童、キナン》では勝利します。


青を含む複数マナを生むマナクリーチャーであればもっと話が早く、貼るだけで無限マナに突入します。《花を手入れする者》だけはUGの組み合わせでしかマナが出ないため無限になるのは緑マナのみですが、《イリーシアの女像樹》《培養ドルイド》《野生の心、セルヴァラ》ならば青も緑も無限です。
《花を手入れする者》でも、《眷者の神童、キナン》を合わせれば両色無限にできますね。



《造化の紡ぎ手》系列

いかにも無限マナを作りそうな胡散臭い能力を持つ《造化の紡ぎ手》ですが、共闘先の《知識の紡ぎ手》がなんと無限マナの注ぎ先になっています。


《ペミンのオーラ》か《現実からの遊離》を貼って、青マナが出る土地とあと一つ起こせば無限マナです。あとは共闘で持ってきたまたは既に戦場にいる《知識の紡ぎ手》の能力を起動して無限ドロー。実質2枚コンボにしては強烈ですね。
なお、パワー4以上のクリーチャーがいるなら《知識の紡ぎ手》の代わりに《眷者の居留地》でもOKです(下の「紡ぎ手②」でも同様)。


《造化の紡ぎ手》が攻撃中に《イス卿の迷路》と互いの能力を使い合うと、両方がアンタップされたうえで余計に土地を1つ起こすことができます。これを繰り返して無限マナです。
ただし、このマナをメインフェイズ2に持ち越すことはできません。《知識の紡ぎ手》での無限ドロー&瞬速クリーチャー展開&土地全てアンタップが精々です。
メイン2に入ってから、引いてきた《ペミンのオーラ》を改めて貼るなどして《潮吹きの暴君》でフィニッシュしましょう。
あるいは、ドロー能力の対象を対戦相手とし、ライブラリーアウトで敗北させる手もあります。

【余談】
《イス卿の迷路》の能力は、「戦闘から取り除く」効果ではありません。アンタップしてダメージ軽減するだけです。もし戦闘から取り除くようでしたら、能力解決時に「攻撃クリーチャー」ではなくなってしまうので、同じクリーチャーに何度も使うことができなくなるところでしたね。

無限からの勝利手段

無限ドロー・無制限の有色無限マナ

このデッキで無限ドローができているということは、バウンスによる無限キャストが既に成立していることを意味します。
したがって《船砕きの怪物》または《潮吹きの暴君》により対戦相手のブロッカーをすべて排除できるため、《豊穣の力線》により無限パワーを得たクリーチャーによって勝利します。召喚酔いしていないクリーチャーの数が足りなかったとしても、この状態なら次のターンまで生き残ることは容易です。

無限ドロー・色または用途に指定のある無限マナ

色マナは《眷者の神童、キナン》か《千年霊薬》を引いてくれば供給できるでしょう。
無限化しているのがクリーチャー呪文指定の1色マナのみである場合は、どちらかを唱えられるマナを別途用意しておきたいところです。

無限マナ

バウンス系クリーチャーを引き込んで無限ドローに移行したいところです。青なら《大クラゲ》《造物の学者、ヴェンセール》《船砕きの怪物》《潮吹きの暴君》、緑なら《ティムールの剣歯虎》が該当します。
また、既に述べた通り《豊穣の力線》《眷者の神童、キナン》の起動型能力もマナの吐き先となります。
他に一応《ハイドラの巣》もあるので、ブロッカーがいないところをワンパンできたりはします。

不採用のコンボ

筆者のデッキでは採用していませんが、パーツの一部は入っているコンボです。構築の方向性によっては《インガとエシカ》に入れる人がいても全くおかしくありませんので、この場で掲載します。


シンプルな無限トークンです。《ゴンドの存在》が単品でデッキにマッチしていない、速攻付与手段が無いなどが不採用の理由です。


読者様から提案いただいたコンボです。
《野生の魂、アシャヤ》の能力により《造化の紡ぎ手》が土地タイプを得るので、自身の能力で自身と任意の他の土地を対象に取れば無限マナになります。ここから《知識の紡ぎ手》のドローで勝利できるでしょう。
ただアシャヤはマナ能力付与が統率者と被り、《船砕きの怪物》《眷者の神童、キナン》ともディスシナジーがある一方で、入れる明確なメリットとなるのがこのコンボの存在くらいなので、現在のリストでは投入していません。



おわりに

以上に紹介したコンボ群が筆者の《インガとエシカ》デッキの勝ち筋となります……が、冒頭で書いた通り、多くのコンボがパーツを共有するうえ似たようなカードがパーツになれたりなれなかったりが頻発します。
ゆえに、実際のゲーム中でコンボ成立まであと何のカードが必要か? という判断はなかなか難しいものがあります。
デッキを組んで記事まで書いた張本人でさえ結構いっぱいいっぱいなのに、この記事で初めて《インガとエシカ》デッキに触れた読者様に十分な情報を提供できた自信は正直有りません。
なので、最後に極限まで簡略化したプレイ方針を示すことで〆とさせていただきたく思います。

「誘発アンタップとバウンスで無限キャスト」
「アンタップオーラと2マナクリで無限マナ」
「あとはキナンか暴君が何とかしてくれる!」

最低限これだけ覚えておけば私のデッキは回せます。タブンネ。

2024.1.27 かやぶき

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