【noteはじめ】透析のはじまりと穏やかでゆとりのある暮らし、館山でスローライフをスタート
IgA腎症から透析へ
2022年5月に人工透析になった。
透析にならないように、
透析になったとしても定年後に、
とずっと願ってきたが、そう都合よくはいかなかった。
透析の原因となったのは、16歳のときに発症したIgA腎症。進行するまで症状はないが透析になるこわい病気だ。
20代のとき、IgA腎症急性増悪での入院や、腎生検、ステロイドパルス療法を経験。
ステロイドの副作用で左大腿骨骨頭壊死にもなって 一時 歩けなくなった。
透析にならないよう、細く長くの考えでムリをしない生活をしてきたが、腎機能は少しずつ低下していった。
透析のはじまり
2022年2月、定期検査の翌日に主治医から電話があって「そろそろ透析の準備をしていこう」といわれた。
もっと動揺すると思ったが、ずっと透析を意識してきたせいか 意外に冷静で「とうとうきた、やるしかない」とすぐに覚悟ができた。
その3日後に左腕にシャントをつくる手術をうけ、さらに3か月後に透析になった。
この間、体調は大きく崩れることはなく、仕事や生活はいつも通りにしていた。
さすがに、透析をはじめる1週間くらい前になると、眠気や不整脈、足がツルなどの症状がでてきたが、透析をはじめるとすぐにおさまった。
透析のはじまりは、体調がかなり悪くなるものと思い込んでいたが、そうはならなかった。
主治医の勧めで腎機能がまだ残っている早い時期に透析をはじめたことが理由かもしれない。
元気に暮らすために
腎臓は、尿をつくるだけでなく、血圧の調整や、カルシウムの吸収、ミネラルの調整、赤血球をつくるなどいろいろな働きをしている。
腎臓が自然にやっている多くのことを、薬もつかい透析で人工的に調整するが、複雑な腎臓のかわりは簡単ではない。
透析がはじまってから、頭痛、貧血、鉄不足、関節の腫れなどがおこり、体調が安定するまで1年近くかかった。
ただ、透析をすると体調は良くなり、はっきり自覚できるくらい元気に動けるようになる。
食事制限はゆるくなり、尿酸やコレステロール、中性脂肪など生活習慣病の検査項目は正常値になって飲み薬がなくなった。
透析を受けながら体調を安定させ元気に暮らしていくためには、規則正しい生活や、飲食のコントロール、日常の体調管理は不可欠だ。
どうしても透析を中心とした生活になるので、
家族の協力や職場の理解をもとめて、マイルールをつくりマイペースでやっていくことが大切だと思う。
第二の人生がスタート
今年4月からパート勤務に変わった。
障害者雇用として正社員のまま働きたかったが、職場の理解が得られなかった。
収入が半減するので、障害年金の手続きをして収入を補うことにしたが、元の収入には届かない。
生活はできるのか、将来は大丈夫か、漠然とした不安に襲われた。思いがけず53歳でパートと年金生活という第二の人生がはじまってしまった。
穏やかでゆとりのある暮らしへ
パートになったことで、仕事の量や責任が減り、残業はなく、予想以上に心と体への負担が減った。
定期的におこなう職場のストレスチェックは、今までにない良い結果になった。
収入や働き方への考えも変わってきた。
少しずつ蓄えた預金はあるし、まったく収入がなくなるわけではない。
ひと月いくら必要で 将来どれくらい蓄えかあればよいのか 具体的に考えるようになった。
毎朝仕事に行くときには「家賃分を稼ぎにいく」と考えるようにしている。働く目的を具体的にすることで働く意欲もでているようだ。
6月から朝5時に起きて弁当づくりをはじめた。
3日坊主になると思ったが、今も続いている。
収入や仕事のやりがいと引き換えに、穏やかでゆとりのある暮らしを手に入れたのかもしれない。
今、千葉県館山市に住んでいる。冬でも暖かく花が咲き 夕日がきれいな海辺の町だ。
都会と比べると、ないものもたくさんあるが、人の動きや時間の流れはゆっくりで スローライフを送るにはよい環境だと思う。
私の体験を書くことで、同じような境遇の人に少しでも役立つことがあればとおもいnoteをはじめることにした。
透析やIgA腎症の体験談、社会福祉士の経験をいかした社会福祉制度のこと、館山での穏やかな暮らしなどを書いていきたいと考えている。
【わたしの病歴と治療歴】
● 1986年 16歳
IℊA腎症を発症
● 1992年 22歳
IℊA腎症急性増悪で入院
入院中に腎生検、ステロイドパルス療法をうける
● 1995年 25歳
ステロイドの副作用で左大腿骨骨頭壊死を発症
一時 歩行困難となるも手術は選択せず
● 2013年 43歳
左聴神経腫瘍を発症(腎臓とは関係ありません)
ガンマナイフ治療により一時的に水頭症を発症
治療の後遺症で左耳が聞こえなくなる
● 2022年 52歳
シャント手術をうけ人工透析開始
● 2023年 53歳
シャント狭窄によりPTA手術(血管拡張術)を
うける
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