南ひとり

高知県で昼はうだつの上がらないラーメン屋、夜はしがない怪談師をしております🙏自慢は冠婚…

南ひとり

高知県で昼はうだつの上がらないラーメン屋、夜はしがない怪談師をしております🙏自慢は冠婚葬祭全てを仕事でした事がある事ぐらいです😂 怪談は体験談か高知の怪談を中心に語らせてもらっています。ラーメンは獄門そばがメインです🍜

最近の記事

ひとりめ

最初の怪談ライブをした時から違和感を覚えていた。 2回目の怪談ライブでそれが次第にはっきりと分かってきた。しかし、見えている訳ではないので確信は持てない。 3回目のライブが終わった後。心に余裕が出来ていたせいかそれは確信に変わった。 客席にお客様ではない観覧者がいると。 次の日、会場として使っているお店の方から私に連絡があった。 「ちょっとやばいんです。お店に来てもらえますか?」 と、言われたので開店前のお店へと向かった。 「これ見て下さい」 店主が指差したそ

    • ハロウィン怪談イベント🕯️

      • 呪物なのか禍々しいモノなのか3

        巻物が紐解かれるとそこには色の付いた日本画が現れた。 赤い着物を着た女性がボロボロの家のような軒下で立っている。そして少し後ろを振り向きながらどこか上の方を見ている絵だった。おそらく江戸時代頃の絵だと思う。かなり古い物なのか色が少し霞んでいたがそこまで保存状態が悪いと言う感じでも無かった。 ただ・・・ その絵を見た瞬間に背筋に悪寒が走った。言葉も出なかった。あくまでも直感だがあまりこの絵を長い間見てはいけないと感じた。特に女性の目だけは見てはいけないと。 「何これ?江

        • 呪物なのか禍々しいモノなのか2

          住んでいたところには最初から家具がついてあった。なので着の身着のままで引っ越して来て、出て行く時も簡単に出ていける。自分の好きな家具とかを置けないがそれ以上の利便性もある。 私はその備え付けのタンスに服だけを入れるのみの引っ越しで済んだ。かと言ってそんなに服も持っておらず、引き出しを少し開けたスペースにだけ服を入れていた。 話は戻るが隣人のフンさんが出て行った次の日。私は洗濯した服をタンスに入れていた。全て入れ終わるとタンスを閉めようとしたが家具が古いせいもあってか引き出

          呪物なのか禍々しいモノなのか

          「助けて!!助けて!!お願い!!開けて!!」 突如部屋のドアが激しく叩かれる音と女性の悲鳴に近い声で目が覚めた。彼女が寝ぼけているのかと思ったが彼女は私の隣で眠っている。 「助けて!!早く!!」 だんだん頭が働いてきてその声の主がシェアフラットで隣の部屋に住むベトナム人女性のフンさんだと分かった。 とりあえずベッドから降りて扉を開けるとそこには泣きそうな顔で顔面蒼白のフンさんが寝巻き姿で立っていた。 「どうしたの??」 私がそう尋ねると間髪入れずにフンさんが 「

          呪物なのか禍々しいモノなのか

          呪物なのか曰く付きなモノなのか

          呪物の事をあまり知らなくて最近「紙呪」と言う本を読んだ。大変興味深い内容でかつ何かあるモノとはこんなに怖いモノでもあるのかとも思った。 それと同時に自分は今まで呪物のような代物に出会った事があったかな?と考えてみた。人が呪いを込めたモノなんて日常普通に生活していればそうそう出会えるモノでもないしなぁ・・・ なんて思っていたら。一つ思い当たる事があった。それは昔私がイギリスのノッティングヒルに住んでいた頃の話。そこはメインストーリーにある古くからあるアパート。その地下一階で

          呪物なのか曰く付きなモノなのか

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          怪談イベントと直感

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          妖怪

          私の周りでも妖怪を見たり体験した人が5人はいる。 実際私は妖怪っていたら良いなぁってファンタジーぐらいに思っていた。けどまさかのこの歳になって妖怪を体験した。(詳しくは私の過去に書いた「山に潜む怪異」を)それまでにも座敷童子の事もあったし縁がある人にはあるんだなと。普通なら絶対体験しない事だし。共通してほとんどの体験者が田舎で体験している。座敷童子だけはその建物や家にいるものだからまた違うのかも知れないが。 体験上妖怪が出た場合には幽霊が出た時みたいにゾワッとかやばい空気

          手形

          「うわぁ・・・。これはちょっとガチなやつかもですねぇ・・・」 私は壁に付いたいくつもの手形を見ながら言った。 「これ、お店の誰かがつけたとか可能性ないですか?」 私は言いながらもその可能性はないなと思っていた。私の身長が180センチぐらい。その私が手を伸ばしてやっと手をつけれる位置に手形があった。それほどの身長がある人はそのお店にはいない。 その手形をつけた犯人は分かっていた。にわか信じがたい事だが怪談師としての最初のファンであり、この世のものでない女性だった。なぜそ

          心霊スポットの連鎖

          よく聞くのが若い時に友達と何人かで心霊スポットに行ったと言う話。遊びや探検の延長で行ったりはたまたYouTubeか何かの撮影行ったりと様々。 たまにそんな目的もなく、たった1人で心霊スポットに行く人もいる。それも毎晩。 過去に私の周りで2人そんな人間がいた。 1人は廃校で働いていた人。その廃校も私は何度か訪れたことがあるが正直気味が悪いし、居心地も良くない。 その彼は次第にその廃校で寝泊まりするようになり、常に心霊系の動画をその場所で見続けていた。そしてそれだけでは物

          心霊スポットの連鎖

          怪談イベント始めて来月で幕

          いつも怪談イベントをしている桟橋にある「ゴクツブシ」←(お店の名前)が来月で移店となる。去年からそこで始まった怪談イベントも一年となるがそこでの開催がもう出来なくなる。 と、言う事で最後にそこでパァっとイベントやって締めようじゃないかと。 怪談始まって間もない当初は勝手に怪談用のライトが付いたり、壁に手形がついてたり等の奇妙な現象等が起こったりしていたが今となっては良い思い出。(対処したので今は何も起こらないのでご安心を(笑)) 怪談師になる事によって更に体験する事が増

          怪談イベント始めて来月で幕

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          いよいよ来週オープン☝️ここから年末まで一気に行きます🏃

          いよいよ来週オープン☝️ここから年末まで一気に行きます🏃

          続カミカクシ

          地元の人にお話を聞いたその日の夜。お酒が入っている事もあり、用意して頂いた寝床のある2階にあがり布団の上にごろんと横になるとすぐに眠ってしまった。 ・・・・・・・・ん・・・ どれぐらいの時間が経っていたのか。私は何かの物音で目が覚めた。うっすらと目を開けると窓の外はうす明るい。手元に置いてあった携帯に手を伸ばすと午前5時前だった。 何の音だろ・・・こんな朝早い時間に・・・ かぽん かぽん かぽん かぽん かぽん 木製のお椀を逆さにして地面に当てているような、それでい

          続カミカクシ

          そしてたまには一休み

          自己紹介でもあるように昼はラーメン屋。 実は最近移転しまして、もうすぐオープン間近。 怪談絡めてのラーメン屋なので代表は 「獄門そば」 真っ暗なビジュアルの上にスパイスが香る一品。 いよいよ、オープンに向けて仕込みとか始めるのでこれから怪談執筆のペースは落ちそうですがそっちもぼちぼち頑張ります。 今月にオープン。来月には怪談イベントが一本。そしてもう一本が怪談でゲスト出演。 楽しくなりそうです💪 お店にもイベントにもお時間のある方はお越し下さい🙏

          そしてたまには一休み

          カミカクシ

          最近、瀬戸内海にあるとある島に滞在した。色んなご縁があり地元の方の家に泊めて頂きさらに一緒に晩酌させて頂く事に。ほどほどにお酒が進むとその地元の方が私の職業を聞いて驚いていた。 「ほぉ、怪談師を・・・。それは珍しい」 「そうなんです。昼はラーメン屋で夜は怪談師って変わった形態でやっております。この島とかで何かそう言った話とかありませんか?」 「・・・うーん。あると言えばあるんですが」 「え?あります?どんな事ですか?」 「カミカクシってご存知ですか?」 「ああ、も

          カミカクシ

          導く女の子

          以前大阪にいた頃の話。駅直結のビルの地下にある居酒屋の調理場で私は働いていた。その居酒屋は地下の飲食店の中でもあまり目立たないような場所にあったがなぜだか結構なお客様が来て繁盛していた。特にある時期は大入りが出たほどお店は賑わっていた。  お店は11時から15時までランチをしていて夜の営業は17時から23時まで。その間の2時間はお店を閉めて従業員の休憩時間となる。あるものは座敷で寝たり、あるものはお喋りをしたりして各々の時間を過ごしていた。 普段なら私もその輪に加わるのだ

          導く女の子